2016年06月26日

言語造形による音声『ざしき童子のはなし(3)』(宮澤賢治作)




ある朝、わたしは早起きして、ひとりでいましたら、
小学一年生の次女がやってきて、
なんと、彼女が先日視た神さまの話しをしてくれました。

家族みんなで家で仲良く話ししているときに、
次女がふと向こうを見ると、
微笑みを浮かべ合掌をしながら、
古い衣装を着た女性が光に包まれてこちらを見守ってくださっていたが、
そのときは、あまりの神秘な感じに、
そのことを家族には言えなかった、と。

そう、むかしむかしの話ではなく、いまのことであります。
その話を聽いたわたしも不思議な氣持ちに包まれ、
「氣のせい」で濟ますことができませんでした。

『ざしき童子のはなし』四つのお話しのうちの三つ目です。
 
言語造形による語りを、どうぞ、聽いてみてください。


2016年05月30日

言語造形による音声『ざしき童子のはなし(2)』(宮澤賢治作)




幼い子どもたちは、
わたしたち大人が持っている、
鋭く目覚めた意識を本来的にはまだ持つことはできません。

健やかな子どもほど、
ぼんやりとした、云わば、とりとめのない意識で生きています。

しかし、そんな意識だからこそ、
大人には感じられないものを感じたり、時には、見たりするのでしょうか。

民俗学者の柳田國男が、こんなことを報告しています。
小学校にひとりの座敷わらしが現れ、
子どもたちと一緒に遊び戯れたが、
尋常一年生の小さい子どもらの他には見えず、
「小さい子がそこにいる」と言っても大人にも年上の子にも見えなかった、と。

作者宮澤賢治は、大人になっても、
そのような感受性と視力を持っていたようです。

『ざしき童子のはなし』四つのお話しのうちの二つ目です。
 
言語造形による語りを、どうぞ、聴いてみてください。


2016年04月21日

言語造形による音声『ざしき童子のはなし(1)』(宮澤賢治作)




こころが元気を取り戻すには、
様々な方法があると思いますが、
お話しに耳を澄ますことは、
地味な行為に見えますが、
心気を静め、
内なるいのちを甦らせる。
そんな働きをすることをもっても、
確かに有用だと感じています。
 
そのことによって、実のところ、
何がこころに起こるのでしょう。
創造力、ファンタジーは、
人のこころに何をもたらすのでしょう。
 
子どもにはもちろんですが、
むしろ、大人にこそ、実はお話しが要りようだったりします。
 
困難を目の前にしている人だけでなく、
困難を内に隠し持っている人にも、
お話しが要りようだったりします。
 
『ざしき童子のはなし』四つのお話しのうちの、
まずは一つ目です。
 
音楽はありません。
ことば、だけです。
 
どうぞ、聴いてみてください。

2015年05月26日

動物寓話『馬と牛』音声版&記事 (キッズレーダー夏号)



 

11129823_829384870473110_7369167784453309537_o.jpg
(一回画像をクリックしていただいて出てきた画像を、もう一回クリックしてみてください。読みやすい大きさになります)


今回のキッズレーダー夏号に掲載しましたのは、
『馬と牛』という動物寓話・音声版です。
 
小学二年生から三年生の子どもたちに語り聞かせてあげられるといいのでは、と思っています。
 
メルヘンや昔話をたっぷり聴いてきた低学年の子どもにとって、
動物寓話は、こころに芽生えてきているファンタジーの力(想像力)を、
現実世界を暖かく深く見てとる力へとゆっくりと成長させていく、
丁度いい橋渡しの役目を果たしてくれます。
 
そのために、
このお話しのような寓話をお子さんに語り聞かせてあげる前に、
出てくる動物たちのことについて、
具体的なことを少しお話ししてあげます。
 
例えば、
牡牛は群れの中でリーダーになるために、
とても激しい闘いを周りの牛たちとすることや、
ロバは穏やかだけれども神経質なところもあり、
気が向かないとまるで動こうとしないこと。
また馬は本来とても素直で、
人によくなつこうとすること、などなど。
 
そして、それぞれの動物と人間との間の類似性を、
思いつくままに話してあげましょう。
そうすることで、すべての動物はどこか人間に似ていて、
つまりは、人というものはすべての動物の特性をバランスよく総合している存在であることを、子どもが理屈抜きに感じられるようにしてあげたいのです。
 
そのあとに、この寓話を聴かせてあげます。
あとはなんの説明も要りません。
ただ、このお話が醸し出す感情に一緒に浸ってみましょう。
 
動物たちに対する暖かい想い、
人間に対する誉れ高き念いが、
子どもにとって現実世界を見てとる際の基になることを願って。
 
 
 
https://www.youtube.com/watch?v=Y9-6t3Q8Dhs&feature=youtu.be
 
こちらがキッズレーダーのページです。ぜひ冊子をお手に取ってご覧いただきたいです。https://www.facebook.com/kidsradar?fref=ts


2015年03月01日

『青いスミレ』音声テキスト&記事(キッズレーダー) 〜九歳以前の感情生活の育み〜


キッズレーダー2015年春号掲載の『青いスミレ』の音声テキストと記事です。


 


1523254_788925524519045_739481620568751689_o.jpg
(一回画像をクリックしていただいて出てきた画像を、もう一回クリックしてみてください。読みやすい大きさになります)


よく幼い子どもは、そばにある人形に話しかけたり、石っころや木の枝などを人に見立ててひとり遊びをしたりしています。
 
それは、本来的に九歳以前の子どものこころは、いまだ自分自身と外の世界とが分かれているとは感じていないからなのです。

そのことは、我が家の上の娘(ちょうど九歳、もうすぐ四年生)を観ていても、いたく感じるところです。
 
植物や、動物や、青い空の色や、雪の冷たさなどに触れるとき、彼女の感情が深く深く動かされる様子を観て、もうすでに大人になってしまっているわたしはとても新鮮な驚きと懐かしさを覚えます。
 
この時期にある子どもならではのこころのありよう。
自分自身のその頃のことを想い起こすと、とても懐かしく感じるのです。
世界のどの部分も、息をし、ことばを話す生き物のように捉えていました。
自分のこころと世界が、密やかな話しを交わしていました。
 
だから、子どものこころを育てるには、石も植物も川も雲も山も動物たちも人に語りかけてくる生きた存在として、芸術的に語ってあげることが大切なことです。
 
そうすることで、子どもたちのこころ、とりわけ、感情生活が豊かに息づいてきます。
 
そのようにイメージをもって育まれた感情生活が、子どもの呼吸、血の巡りなどのからだの循環器官の健やかさに繋がっていきますし、また十歳以降の知性の芽生えをそっと準備してあげられるのです。

この「青いスミレ」というお話しも、まさしく九歳以前の子どもたちのこころに、その青い色彩のイメージと共に、感情の広がりと深まりをもたらすでしょう。
 

2014年08月14日

「こぶとりじい」 連載『語り聴かせ教室』より

「穢れを祓う」ということの我が国ならではの古来からの意味合いを感じながら、
今の私たちの生活と重ね合わせながら、
この『こぶとりじい』を語ってみます。

キッズレーダー秋号からです。

10521054_688760254535573_7507058775353771267_o.jpg

(一回画像をクリックしていただいて出てきた画像を、もう一回クリックしてみてください。読みやすい大きさになります。)

2014年05月25日

「おしら神さまの田植え」 連載『語り聴かせ教室』より


おしら神さま.jpg


キッズレーダーも前号から大きな版になって、随分と見やすくなりましたね。
「おしら神さまの田植え」。大好きなお話です。

(一回画像をクリックしていただいて出てきた画像を、もう一回クリックしてみてください。読みやすい大きさになります。)

2014年02月18日

『グリム童話のひととき』ダイジェスト動画


2月16日(日)に大阪帝塚山の「ことばの家」で行われた言語造形公演『グリム童話のひととき』から、ダイジェストで動画を観ていただけます。




「白雪姫」を音声のみでお聴きいただけます。全部で約55分間の物語です。



75936_596411243772878_1286892831_n.jpg

1891040_596411237106212_859697509_n.jpg

1947402_596411233772879_1946650537_n.jpg


音楽を担当した森田徹さんが、また音を奏でる人としての独特な観点から今回の公演を振り返ってくださいました。公演に至るまでのプロセスと演じ終わった後の振り返りを共にこうしてできることの豊かさよ!http://springing.jugem.jp/?eid=858


「白雪姫」(音声 full version) 2014年2月16日



「白雪姫 part1」


「白雪姫 part2」


「白雪姫 part3」



shira.jpg

1891040_596411237106212_859697509_n.jpg


2月16日(日)に大阪帝塚山の「ことばの家」で行われた言語造形公演『グリム童話のひととき』から、「白雪姫」を森田徹さんのヴァイオリン演奏と共に音声のみでお聴きいただけます。
全部で約55分間の物語です。

言語造形による語りでは、
一文一文、ことばひとことひとことの内に秘められた見えない身振りと、
息遣いの闊達さ、深さによって、物語が表現されるのですが、
この録音でその公演の場の雰囲気の幾分かをでもお聴きいただければと願っています。

今公演の動画ダイジェスト版は、こちら。

2013年12月10日

動画『宮澤賢治の世界』アップしました





初めて言語造形の動画をアップしました。
どうぞご覧ください。

先日のことばの家での『宮澤賢治の世界』です。

こうした動画ででも、言語造形に触れてもらうことができるだろうか、という試みです。

その時その場に、生まれては消えてゆく虹のような時間芸術ですが、同時に見えもせず、さわれもしない空間芸術でもあります。

ことばとことばの間(ま)において、ことばの響き自体が持つ深くて強く確かな動きとかたちと色彩が生きて存在します。

さらにその間において、お話の深くに秘められていたお話自体、ことば自体の感情が、絵姿と共に、立ち上がってきます。

現場の演者と観客の皆さんは、一瞬一瞬それらのかたちと色彩と絵姿を見てとり、その動きを共にしていく作業をしているわけです。

そういった生(ナマ)の舞台ならではの事件が、動画に映るのか、どうか、まだ分からないところはあるのですが、こうした媒体を通して生の言語造形に出会うきっかけが多くの人に生まれますように。

そして、言語造形を通して、この日本の地にも、ことばの芸術を味わい、楽しむ風土が育っていきますように。
タグ:動画


2013年04月16日

語り聴かせ教室 第二〜三回 「赤頭巾」(グリム童話 鈴木一博訳から)

キッズレーダー2012年4月号、5月号に掲載したものです。

(それぞれの画像を2回ずつクリックしてください。見やすくなります。)

赤頭巾前半表紙.jpg
赤頭巾前半1.jpg
赤頭巾前半2.jpg
赤頭巾後半表紙.jpg
赤頭巾後半本文.jpg



2013年04月13日

語り聴かせ教室 第一回「鷲の卵」(『日本の昔話』柳田國男より)

昨年の春から始まった『キッズレーダー』(http://www.nichinoken.co.jp/wing/magazine/index.html#kids
での「語り聞かせ教室」をできるだけ順に掲載していきたいと思っています。

そもそも語りものを紙面で再現できるのか、どうか。実験的な試みです。
しかし、読者の方がこの雑誌をストックして、
思い起こしたときに手にとって実際に語りを試みてくださる・・・。
そんなことを想いながら、そして次のようなことを念いつつ、
連載を続けさせてもらっています。

「ことばのしぐさと音楽」を子どもたちとたくさん分かち合っていきたい。
わたし自身の日本語も含めて、もっと、もっと、日本語は生命感と豊かさを持ちえるはず。
その生命感と豊かさを日本語に注ぎ込むのは、未来の日本人である子どもたちだし、
その子どもたちにからだまるごとで、ことばを手渡していくことができるのは、
メディアでもネットでもなく、子どもの側にいる生身のわたしたち大人なのだから。



まずは、2012年3月号の『鷲の卵』です。

鷲の卵表紙.jpg
鷲の卵本文1.jpg
鷲の卵本文2.jpg

2010年08月24日

キッズレーダー特集 「声の贈りもの」

小学生の子どもたちが通う塾、日能研からキッズレーダーという雑誌が出ています。

その最新号9月号で 〜読み聞かせは、親子の対話です〜」という特集が組まれ、
言語造形による読み書かせ、語り聞かせについて紹介させてもらいました。

http://www.nichinoken.co.jp/wing/magazine/2010/spe_kids1009.html

よろしければ、どうぞご覧下さい。

また、お手にとっても見ていただけます。
よろしければ!http://www.nichinoken.co.jp/wing/magazine/howtoget.html