[こころのこよみ(魂の暦)]の記事一覧
- 2024/07/06 こころのこよみ(第15週)
- 2024/06/28 こころのこよみ(第14週)
- 2024/06/22 こころのこよみ(第13週)
- 2024/06/15 こころのこよみ(第12週) ヨハネの祭りの調べ
- 2024/06/07 こころのこよみ(第11週)
- 2024/06/01 こころのこよみ(第10週)
- 2024/05/23 こころのこよみ(第9週)
- 2024/05/16 こころのこよみ(第8週)
- 2024/05/10 こころのこよみ(第7週)
- 2024/05/03 こころのこよみ(第6週)
- 2024/04/26 こころのこよみ(第5週)
- 2024/04/21 シュタイナーの「こころのこよみ」を学び始めるにおいて
- 2024/04/19 こころのこよみ(第4週)
- 2024/04/12 こころのこよみ(第3週)
- 2024/04/05 こころのこよみ(第2週)
- 2024/04/02 待ち望まれてゐることばの靈(ひ)〜「こころのこよみ」オンラインクラスのご案内〜
- 2024/03/30 こころのこよみ(第1週) 〜甦りの祭り(復活祭)の調べ〜
- 2024/03/24 こころのこよみ(第52週)
- 2024/03/22 こころのこよみ(第51週)
- 2024/03/17 オンラインクラス「こころのこよみ」へのご案内A
2024年07月06日
こころのこよみ(第15週)
わたしは感じる 魔法にかかつたごとく
世の輝きに靈(ひ)が織りなしてゐる
それはおぼろな感官において
包みたり わたしのわたしなりのものを
贈るべく わたしに力を
その力は己れを授ける力なく
わたしの<わたし>は己れの囲ひのうちにあるとしても
Ich fuhle wie verzaubert
Im Weltenschein des Geistes Weben.
Es hat in Sinnesdumpfheit
Gehullt mein Eigenwesen,
Zu schenken mir die Kraft,
Die, ohnmachtig sich selbst zu geben,
Mein Ich in seinen Schranken ist.
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【向かひ合ふ週 第38週 聖き夜の調べ】
わたしは感じる 魔法が解けたごとく
靈(ひ)の子をこころのふところに
その子は胸の晴れやかさのうちに
証したり 聖き世のことばを
希みに満ちた天(あめ)なる稔りを
それは喜びの声を上げて拡がりゆく 世の彼方へと
わたしのわたしたるところ 神の基から
Weihe-Nacht-Stimmung
Ich fuehle wie entzaubert
Das Geisteskind im Seelenschoss,
Es hat in Herzenshelligkeit
Gezeugt das heil'ge Weltenwort
Der Hoffnung Himmelsfrucht,
Die jubelnd wächst in Weltenfernen
Aus meines Wesens Gottesgrund.
2024年06月28日
こころのこよみ(第14週)
クロード・モネ「睡蓮」
感官の啓けに沿ひつつ
わたしは失つた みづからを駆り立てるものを
夢のやうな考へ それは輝いた
己れを奪ひ去るかのやうにわたしを眠らせながら
しかしすでに目覚めさせつつわたしに迫つてゐる
感官の輝きのうちに 世の考へるが
An Sinnesoffenbarung hingegeben
Verlor ich Eigenwesens Trieb,
Gedankentraum, er schien
Betaubend mir das Selbst zu rauben,
Doch weckend nahet schon
Im Sinnenschein mir Weltendenken.
※ Weltendenken といふことばを、Welten(宇宙の)denken(思考)と訳さずに、古くから日本人が用ゐ、馴染みのあることばをなるべく遣ひたく、Weltenを「世の」とし、denken は、動詞のかたちをそのまま用ゐてゐるシュタイナーに倣ひ、そのかたちが伝へる動きの感覚、アクティブな感覚を活かすべく、そのまま「考へる」としました。よつて、見慣れなく、聴き慣れない言ひ方ですが、「世の考へる」としました。
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【向かひ合ふ週 第39週】
靈(ひ)の啓けに沿ひつつ
わたしは得る 世といふものの光を
考への力 それは育ち
澄みつつ わたしにわたしみづからを委ねる。
そしてわたしに呼び覚ます
考へる人の力から 己れであることの情を
An Geistesoffenbarung hingegeben
Gewinne ich des Weltenwesens Licht.
Gedankenkraft, sie wächst
Sich klärend mir mich selbst zu geben,
Und weckend löst sich mir
Aus Denkermacht das Selbstgefühl.
2024年06月22日
こころのこよみ(第13週)
そしてわたしはある 感官の高みに
ならば燃え上がる 我がこころの深みにおいて
靈(ひ)の炎の世から
神々のまことのことばが
「靈(ひ)の基にて 探し求めよ 御声(みこゑ)に聴きつつ
汝を靈(ひ)の縁(えにし)とともに見いだすべく」
Und bin ich in den Sinneshohen,
So flammt in meinen Seelentiefen
Aus Geistes Feuerwelten
Der Gotter Wahrheitswort:
In Geistesgrunden suche ahnend
Dich geistverwandt zu finden.
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【向かひ合ふ週 第40週】
そしてわたしはある 霊(ひ)の深みに
焼きつくす 我がこころの基において
胸の愛の世から
己れであることの虚しい想ひ込みを
世のことばの炎の力によつて
Und bin ich in den Geistestiefen,
Erfüllt in meinen Seelengründen
Aus Herzens Liebewelten
Der Eigenheiten leerer Wahn
Sich mit des Weltenwortes Feuerkraft.
2024年06月15日
こころのこよみ(第12週) ヨハネの祭りの調べ
フランティセック・クプカ 赤い背景のエチュード
世の美しき輝き
それは切に誘(いざな)ふ わたしを こころの深みから
内に生きる神々の力を
世の彼方へと解き放つやうにと
わたしは己れから離れ
ただ信じつつわたしを探し求める
世の光と 世の熱のうちに
Johanni-Stimmung
Der Welten Schönheitsglanz,
Er zwinget mich aus Seelentiefen
Des Eigenlebens Götterkräfte
Zum Weltenfluge zu entbinden;
Mich selber zu verlassen,
Vertrauend nur mich suchend
In Weltenlicht und Weltenwärme.
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【向かひ合ふ週 第41週】
こころから生み出す力
それはほとばしりでる 胸の基から
人の生きるのうちに神々の力を
ふさはしい働きへと燃え上がらせるべく
おのれみづからをかたちづくるべく
人の愛に 人の仕事に
Der Seele Schaffensmacht
Sie strebet aus dem Herzensgrunde
Im Menshenleben Götterkräfte
Zu rechtem Wirken zu entflammen,
Sich selber zu gestalten
In Menschenliebe und im Menschenwerke.
2024年06月07日
こころのこよみ(第11週)
この陽の時に
あなたは賢き知らせを得る
世の美しさに沿ひつつ
あなたのうちにあなたをいきいきと感じ切りながら
「失ふ 人の〈わたし〉はみづからを
そして見いだしうる 世の〈わたし〉のうちに」
Es ist in dieser Sonnenstunde
An dir, die weise Kunde zu erkennen:
An Weltenschönheit hingegeben,
In dir dich fühlend zu durchleben:
Verlieren kann das Menschen-Ich
Und finden sich im Welten-Ich.
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【向かひ合ふ週 第42週】
この冬の闇に
みづからの力の啓けがある
こころからの強い萌しがある
暗闇にその力をもたらし
そして御声を聴きつつあらかじめ感じる
胸の熱を通して 感官が啓くことを
Es ist in diesem Winterdunkel
Die Offenbarung eigner Kraft
Der Seele starker Trieb,
In Finsternisse sie zu lenken
Und ahnend vorzufühlen
Durch Herzenswärme Sinnesoffenbarung.
2024年06月01日
こころのこよみ(第10週)
夏の高みへと
のぼりゆく 陽 輝くもの
それは連れゆく わたしの人としての感じるを
広やかなところへと
御声(みこゑ)に聴きつつ 内にて動く
感覚 おぼろにわたしに知らせつつ
あなたはいつか知るだらう
「あなたを感じてゐる 今 ひとつの神なるものが」と。
Zu sommerlichen Höhen
Erhebt der Sonne leuchtend Wesen sich;
Es nimmt mein menschlich Fühlen
In seine Raumesweiten mit.
Erahnend regt im Innern sich
Empfindung, dumpf mir kündend,
Erkennen wirst du einst:
Dich fühlte jetzt ein Gotteswesen.
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【向かひ合ふ週 第43週】
冬の深みにおいて
暖まる 靈(ひ)のまことのありやうが
それは与へる 世の現はれに
胸の力を通してありありとした力を
「世の冷たさに力強く立ち向かふのは、
人の内なるこころの炎」
In winterlichen Tiefen
Erwarmt des Geistes wahres Sein,
Es gibt dem Weltenschine
Durch Herzenskräfte Daseinsmächte;
Der Weltenkälte trotzt erstarkend
Das Seelenfeuer im Menscheninnern.
2024年05月23日
こころのこよみ(第9週)
滋賀県草津の小槻神社
忘れつつ 我が意欲のこだわりを
満たす 世の熱 夏を告げつつ
我が靈(ひ)とこころを
光のうちにわたしを失くすやうにと
わたしに求める 霊(ひ)において観ることが
そして力に満ちて御声(みこゑ)がわたしに告げる
「汝を失くせ 汝を見いだすために」
Vergessend meine Willenseigenheit,
Erfüllet Weltenwärme sommerkündend
Mir Geist und Seelenwesen;
Im Licht mich zu verlieren
Gebietet mir das Geistesschauen,
Und kraftvoll kündet Ahnung mir:
Verliere dich, um dich zu finden.
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【向かひ合ふ週 第44週】
捉へつつ 新たな感官へのそそりを
満たす こころの明らかさ
念ふ 満を持して靈(ひ)が生まれたことを
絡みあひ芽生える世の繰りなし
我が考へるを創りなす意欲とともに
Ergreifend neue Sinnesreize
Erfüllet Seelenklarheit,
Eingedenk vollzogner Geistgeburt,
Verwirrend sprossend Weltenwerden
Mit meines Denkens Schöpferwillen.
2024年05月16日
こころのこよみ(第8週)
育ちゆく 感官の力
神々の創り給ふものとの結びつきのうちに
それは鎮める 考へる力を
夢のまどろみへと
神々しいものが
我がこころとひとつになれば
きつと人の考へるは
夢のやうなありやうのうちに静かに慎んでゐる
Es wächst der Sinne Macht
Im Bunde mit der Götter Schaffen,
Sie drückt des Denkens Kraft
Zur Traumes Dumpfheit mir herab.
Wenn göttlich Wesen
Sich meiner Seele einen will,
Muß menschlich Denken
Im Traumessein sich still bescheiden.
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【向かひ合ふ週 第45週】
強まりゆく 考への力
靈(ひ)の生まれとの結びつきのうちに
それは晴れ渡らせる 感官へのおぼろげなそそりを
まつたき明らかさへと
こころの満ち足りが
世のくりなしとひとつになれば
きつと感官への啓けは
考へる光を受けとめる
Es festigt sich Gedankenmacht
Im Bunde mit der Geistgeburt,
Sie hellt der Sinne dumpfe Reize
Zur vollen Klarheit auf.
Wenn Seelenfülle
Sich mit dem Weltenwerden einen will,
Muß Sinnesoffenbarung
Des Denkens Licht empfangen.
2024年05月10日
こころのこよみ(第7週)
わたしのわたしたるところ それはいまにも飛び去らうとしてゐる
世の光に強く引き寄せられて
さあ 来たれ 汝よ 我が御声(みこゑ)よ
汝がふさはしきところに 力に満ち
考へる力に代はりて
それは感官の輝きの内に
消え去らうとしてゐる
Mein Selbst, es drohet zu entfliehen,
Vom Weltenlichte mächtig angezogen.
Nun trete du mein Ahnen
In deine Rechte kräftig ein,
Ersetze mir des Denkens Macht,
Das in der Sinne Schein
Sich selbst verlieren will.
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【向かひ合ふ週 第46週】
世 それはいまにもぼやかさうとしてゐる
こころのひとり生みの力を
さあ 来たれ 汝よ 想ひ起こせ
靈(ひ)の深みから輝きつつ
そして強めよ 我に 観ることを
欲する力を通し
己れを保つことができるやうに
Die Welt, sie drohet zu betäuben
Der Seele eingeborne Kraft;
Nun trete du, Erinnerung,
Aus Geistestiefen leuchtend auf
Und stärke mir das Schauen,
Das nur durch Willenskräfte
Sich selbst erhalten kann.
2024年05月03日
こころのこよみ(第6週)
立ち上がる 己れなりであるところから
わたしのわたしたるところ そしてみづからを見いだす
世の啓けとして
時と場に満ちる力の内に
世 それはわたしに示す いたるところで
神々しいもとの相(すがた)として
末の相(すがた)のまことたるところを。
Es ist erstanden aus der Eigenheit
Mein Selbst und findet sich
Als Weltenoffenbarung
In Zeit- und Raumeskräften;
Die Welt, sie zeigt mir überall
Als göttlich Urbild
Des eignen Abbilds Wahrheit.
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【向かひ合ふ週 第47週】
立ち上がりくる 世のふところから
感官への輝きを甦らせる繰りなす喜び
それは見いだす わたしの考へる力を
備へし神の力の
力強くわたしの内に生きることを
Es will erstehen aus dem Weltenschosse,
Den Sinnenschein erquickend Werdelust,
Sie finde meines Denkens Kraft
Gerüstet durch die Gotteskräfte
Die kräftig mir im Innern leben.
2024年04月26日
こころのこよみ(第5週)
セザンヌ「大水浴図」
光 靈(ひ)の深みより
その場その場で実り豊かに織りなしつつ
神々の創りたまふものを啓く
光に顕れる こころそのもの
広がりつつ ありありとした世へと
そして立ち上がりつつ
狭い己れの内なる力から
Im Lichte, das aus Geistestiefen
Im Räume fruchtbar webend
Der Götter Schaffen offenbart:
In ihm erscheint der Seele Wesen
Geweitet zu dem Weltensein
Und auferstanden
Aus enger Selbstheit Innenmacht.
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【向かひ合ふ週 第48週】
光 世の高みより
こころに力満ちつつ流れくる
顕はれよ こころの謎を解きながら
世の考へるの確かさよ
集めつつ その光り輝く力を
人の胸に愛を呼び覚ますべく
Im Lichte das aus Weltenhöhen
Der Seele machtvoll fliessen will
Erscheine, lösend Seelenrätsel
Des Weltendenkens Sicherheit
Versammelnd seiner Strahlen Macht
Im Menschenherzen Liebe weckend.
2024年04月21日
シュタイナーの「こころのこよみ」を学び始めるにおいて
観て下さつて、どうもありがたうございます。
これからも、アントロポゾフィーに学びつつ、言語造形の研鑽に励みつつ、発信を続けて参りますので、どうぞよろしくお願ひいたします。
アントロポゾフィーハウス ことばの家 諏訪耕志
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【アントロポゾフィーハウス ことばの家 オンラインクラスのご案内】
【2024年3/31からの毎週日曜夜『シュタイナー こころのこよみクラス』】
シュタイナーの学び(アントロポゾフィー)には様々な入り口があります。
四季の巡りという時の流れ。
その中で、移ろいゆく人のこころ。
そのふたつを意識的に重ね合わせて行くことが、メディテーションへの道となってゆきます。
毎週の「こよみ」を通して、こころを整え、こころを深め、こころを暖ためてゆく、そんな学びの入り口です。
オンライン上ですが、毎週、日曜日の夜に集うことで、わたしたちはシュタイナーが残した毎週の「こよみ」のことばを芸術的に味わい、月曜日から始まる七日間をより精神的に備えたいと思います。
また、人と人との毎回の出会い、邂逅を大切にしたいのです。
ですので、「こころのこよみ」を軸に、毎回、参加したひとりひとりの方のこころからのことばを聴き合うことに重きを置きます。
繰り返しになりますが、シュタイナーの学び(アントロポゾフィー)には様々な入り口があります。
この入り口は、人と人とが共にこころの調べを聴き合う、そんな共なる「こころのこよみ」を辿ってゆく道の始まりに、きっとなるでしょう。
一年間の予定です。
ご一緒に歩んで参りませんか。
お申し込み、こころよりお待ちしております。
アントロポゾフィーハウス ことばの家 諏訪耕志
※この『こころのこよみ』のドイツ語の題は『Seelenkalender』です。
ドイツ語の「Seele」をわたしは、「魂」ではなく、「こころ」と訳しています。
それは、「魂」ということばが、古来、ひとりひとりの人の靈(ひ)・精神をいうことばであったからです。
シュタイナーが「Seele」ということばで言っているのは、その靈・精神(Geist)から凝(こご)ったところ、すなわち「こころ」のことだからです。
●日時
毎週日曜日午後8時〜おおよそ9時
2024年3月31日(日)を第一回目にして『こころのこよみ 第一週 甦りの祭りの調べ』から始めております。
●テキスト
シュタイナー「こころのこよみ」(諏訪耕志訳)
拙ブログに掲載しているものをご紹介します。
●参加費
毎月(平均4回のクラス) 5000円
体験参加 2000円
●お問い合わせ・お申し込み
アントロポゾフィーハウス ことばの家
https://kotobanoie.net/access/
●お振込み
三菱UFJ銀行 北畠支店 普通 0662296 諏訪 耕志
参加費をお振り込みいただいた方に、zoomのIDとパスワードをお伝えします。
2024年04月19日
こころのこよみ(第4週)
「わたしは感じる わたしのわたしたるところを」
さう語る 感覚
それは陽のあたる明るい世の内で
光の流れとひとつになる
それは考へるに
明るくなるやうにと暖かさを贈り
そして人と世を
ひとつに固く結びつけようとする
Ich fühle Wesen meines Wesens:
So spricht Empfindung,
Die in der sonnerhellten Welt
Mit Lichtesfluten sich vereint;
Sie will dem Denken
Zur Klarheit Wärme schenken
Und Mensch und Welt
In Einheit fest verbinden.
※普通、「Denken」といふドイツ語を訳すときには、「思考」と訳すことが多いのですが、「denken」といふ動詞(考へる)がそのまま名詞になつてゐるので、その動きを活かすべく、「考へる」と動詞的に訳してゐます。
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【向かひ合ふ週 第49週】
「わたしは感じる、世のありありとした力を」
さう語る 考への明らかさ
考へつつ 己れの靈(ひ)が育ちゆく
暗い世の夜の内に
そして近づきゆく 世の昼に
内なる希みの光を放ちつつ
Ich fühle Kraft des Weltenseins:
So spricht Gedankenklarheit,
Gedenkend eignen Geistes Wachsen
In finstern Weltennächten,
Und neigt dem nahen Weltentage
Des Innern Hoffnungsstrahlen.
2024年04月12日
こころのこよみ(第3週)
語りかける 世のすべてに
己れを忘れ
かつ 己れのおほもとを肝に銘じながら
人の育ちゆく<わたし>が 語りかける
「あなたの内に解き放つ わたしを
わたしならではの鎖から
解き明かす わたしは わたしのまことたるところを」
Es spricht zum Weltenall,
Sich selbst vergessend
Und seines Urstands eingedenk,
Des Menschen wachsend Ich:
In dir befreiend mich
Aus meiner Eigenheiten Fessel,
Ergründe ich mein echtes Wesen.
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【向かひ合ふ週 第50週】
語りかける 人の<わたし>に
力強く立ち上がりつつ
そしてものものしい力を解き放ちつつ
世のありありとした繰りなす喜びが 語りかける
「あなたの内にわたしのいのちを担ひ
魔法の縛りを解き
至らむ わたしは わたしのまこと目指すところに」
Es spricht zum Menschen-Ich,
Sich machtvoll offenbarend
Und seines Wesens Kraefte loesend,
Des Weltendaseins Werdelust:
In dich mein Leben tragend
Aus seinem Zauberbanne
Erreiche ich mein wahres Ziel.
2024年04月05日
こころのこよみ(第2週)
外なるすべての感官のうちに
見失ふ 考への力が己れのあり方を
見いだす 靈(ひ)の世は
人がふたたび芽吹いてくるのを
その萌しを靈(ひ)の世に
しかしそのこころの実りを
人のうちにきつと見いだす
Ins Äußre des Sinnesalls
Verliert Gedankenmacht ihr Eigensein;
Es finden Geisteswelten
Den Menschensprossen wieder,
Der seinen Keim in ihnen,
Doch seine Seelenfrucht
In sich muß finden.
※
シュタイナーは、Sinn(感官)とEmpfindung(感覚)とをはつきりと使ひ分けてゐます。
Sinn(感官)は、目や耳などの感覚器官であり、その機能・働きをも言ひます。
Empfindung(感覚)は、Emp(受けて)findung(見いだされたもの)といふつくりで、感官に向かつてやつて来るもののことを言ひます。
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【向かひ合ふ週 第51週】
春を待つ
内なる人といふものに
流れ込む 感官の豐かさが
己れを見いだす 世の靈(ひ)は
人のまなこに映る相(すがた)のうちに
それはその力を世の靈(ひ)から
きつと新たに汲み上げる
Frühling-Erwartung
Ins Innre des Menschenwesens
Ergießt der Sinne Reichtum sich,
Es findet sich der Weltengeist
Im Spiegelbild des Menschenauges,
Das seine Kraft aus ihm
Sich neu erschaffen muß.
2024年04月02日
待ち望まれてゐることばの靈(ひ)〜「こころのこよみ」オンラインクラスのご案内〜
三日前の甦りの祭りの日の日曜日3月31日より始めさせてもらいました『こころのこよみ オンラインクラス』。お集まりいただいた皆さんのまごころによって、とても真摯で、かつ、親しみに満ちた時間になりました。
ご参加下さったpuku_odoru さんが書いて下さった文章をご紹介させていただきます。
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こころのこよみ
第一週
〜甦りの祭り(復活祭)の調べ〜
世の拡がりから
陽が語りかける 人の感官に
そして喜びが こころの深みから
光とひとつになる 観ることのうちに
ならば拡がり渡る
己れであることの被ひから
考へがここより彼方へと
そして結びつける おぼろに
人といふものを
ありありとした靈(ひ)へと
(訳 諏訪耕志)
昨夜は初めて
言語造形のクラスに参加しました。
先生が訳されたことばを
聴いているときも
発しているときも
不思議と胸がよく動き
暖かくなりました
春になり、身体もこころも
開き始めているのは感じていましたが
この春の嵐が
冬の名残りを一掃し
エネルギーがはっきりと切り替わった
感覚があったので
季節の始まりの詩が
自分ごとのように感じられたことが
本当に嬉しかった
訳されたひとつひとつのことばたちは
本当に
言葉とは『言の葉』なのだ
と感じられるほど
胸に響いてくる 美しいものでした
わたしが経験してきた
野口整体の音読とは違った感覚に
音の響きの不思議さを改めて感じ
全人が感動する とは
このようなことなのか???
などと思ったりも。
クラスの最後のシェアで
春の嵐について話した時に
頭の中に浮かんできたのは
大地の再生での矢野さんのことばでした。
『嵐で空気がかき回されると
地中の空気や水分もまた動き
微生物たちの働きが活発になる』
目の前に
イメージが湧き上がるようなこのことばは
わたしの中にずっと生きていて
嵐が来るたびに思い出します
そしてこれらの本質は
野口整体での学びともリンクして
様々な物事の繋がりに
静かな喜びが増していきます
四大元素が動くことで
地中に眠る蟲たちが目覚め
草花が一斉に咲き始めるように
わたしたちの內部には 同じように感応し
それぞれに目覚め 動くリズムがある
このことに
耳を澄まし それを喜び
ことばとして
響きを返していく
言語造形とは
現代の、祈りのかたち
なのかもしれない
そんなふうに感じた時間でした。
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ルードルフ・シュタイナーの『こころのこよみ』は、やはり、声に出されることを願っている作品であります。
そこで、第一回目、この第一週目の「こころのこよみ」を皆さんと共に、また、おひとりおひとり、声に出して聴き合ってみたのでした。
特に、この「こよみ」におけることばの靈(ひ)は、意味と同じくらい、いや、むしろ意味よりも、声に出す人の息づかいを、声の響きを、待ち望んでいるのです。
その息づかいと声の響きは、ひとりひとりの生をそのまま熱に、空に、水に、地に、世に、運びます。
そして、そのように世に運ばれたことばの響きこそ、そこに生きている元手(もとで)の靈(ひ)のものたちは待ち望んでいるのでした。
彼らに聴き取られた、ことばの靈(ひ)、言霊と共に、わたしたちはこの地球自体の営みである、いのちの次元、エーテルの次元からこころの次元、靈(ひ)の次元に向かって、だんだんと深みを共に生き始めるのです。
この毎週日曜夜のクラスには、いつからでもご参加していただけます。もしよろしければ、ご一緒に、いかがですか。
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●日時
毎週日曜日午後8時〜おおよそ9時
●テキスト
シュタイナー「こころのこよみ」(諏訪耕志訳)
拙ブログに掲載しているものをご紹介します。
●参加費
毎月(平均4回のクラス) 5000円
体験参加 2000円
●お問い合わせ・お申し込み
アントロポゾフィーハウス ことばの家
https://kotobanoie.net/access/
●お振込み
三菱UFJ銀行 北畠支店 普通 0662296 諏訪 耕志
参加費をお振り込みいただいた方に、zoomのIDとパスワードをお伝えします。
2024年03月30日
こころのこよみ(第1週) 〜甦りの祭り(復活祭)の調べ〜
世の拡がりから
陽が語りかける 人の感官に
そして喜びがこころの深みから
光とひとつになる 観ることのうちに
ならば拡がり渡る 己れであることの被ひから
考へがここより彼方へと
そして結びつける おぼろに
人といふものを ありありとした靈(ひ)へと
Wenn aus den Weltenweiten
Die Sonne spricht zum Menschensinn
Und Freude aus den Seelentiefen
Dem Licht sich eint im Schauen,
Dann ziehen aus der Selbstheit Hülle
Gedanken in die Raumesfernen
Und binden dumpf
Des Menschen Wesen an des Geistes Sein.
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【向かひ合ふ週 第52週】
こころの深みから
靈(ひ)が向かふ ありありとした世へと
そして美しきものが溢れ出る 場の拡がりから
ならば流れ込む 天(あめ)なる彼方から
生きる力が人のからだへと
そしてひとつにする 力強く働きながら
靈(ひ)といふものを 人であることと
Wenn aus den Seelentiefen
Der Geist sich wendet zu dem Weltensein
Und Schönheit quillt aus Raumesweiten,
Dann zieht aus Himmelsfernen
Des Lebens Kraft in Menschenleiber
Und einet, machtvoll wirkend,
Des Geistes Wesen mit dem Menschensein.
2024年03月24日
こころのこよみ(第52週)
春の吉野川
こころの深みから
靈(ひ)が向かふ ありありとした世へと
そして美しきものが溢れ出る 場の拡がりから
ならば天(あめ)なる彼方から流れ込む
生きる力が人のからだへと
そしてひとつにする 力強く働きながら
靈(ひ)といふものを 人であることと
Wenn aus den Seelentiefen
Der Geist sich wendet zu dem Weltensein
Und Schönheit quillt aus Raumesweiten,
Dann zieht aus Himmelsfernen
Des Lebens Kraft in Menschenleiber
Und einet, machtvoll wirkend,
Des Geistes Wesen mit dem Menschensein.
2024年03月22日
こころのこよみ(第51週)
金沢の武家屋敷庭にて
春を待つ
内なる人といふものに
流れ込む 感官の豐かさが
己れを見いだす 世の靈(ひ)は
人のまなこに映る相(すがた)のうちに
それはその力を世の靈(ひ)から
きつと新たに汲み上げる
Frühling-Erwartung
Ins Innre des Menschenwesens
Ergießt der Sinne Reichtum sich,
Es findet sich der Weltengeist
Im Spiegelbild des Menschenauges,
Das seine Kraft aus ihm
Sich neu erschaffen muß.
2024年03月17日
オンラインクラス「こころのこよみ」へのご案内A
三週間ほど前に『オンラインクラス「こころのこよみ」へのご案内@』を書かせてもらいました。
そのとき、「〈わたし〉が生まれてより1879年後」である1912年に『こころのこよみ』がシュタイナーを通して生まれたことを記しました。
それは、キリストがゴルゴダの丘で十字架に掛かった年が、西暦33年であることからでした。つまり、キリストの十字架上の死をもって、この地球という星を、神の〈わたし〉の靈(ひ)が貫いたのでした。
その神の〈わたし〉とは太陽の力そのもの、愛そのものであり、悪を凌いで、この地球という星を愛の星になしてゆくため、すべての人にとっての愛の手本となってから1879年経った年が1912年だったのです。
そして、西暦1879年に、大天使ミカエルが時代を司る「代(よ)の靈(ひ)の方(かた)」になったということ。
大天使ミカエルは、キリストの顔(かんばせ)として、キリストがなそうとしている愛の仕事のために共に生きようとする人の、自発的な意志の発露を応援するという仕事に取り掛かり始めたのが1879年なのです。
そういうミカエルの仕事の開始から33年経ったとき、シュタイナーから『こころのこよみ』が生まれ、オイリュトミー芸術が生まれ、アントロポゾフィー協会が生まれたのでした。
ある仕事が着手されてから、その仕事に大切な意味があることを人が考えることで捉えられるのに、33年かかります。
そして、その大切な意味を情で感じ切るのに、また33年かかります。
さらに、それを意志の働きによって人が欲するにまでいたるのに、もう33年かかるのです。
こうして、33年×3の99年が経ち、100年後に、その仕事は本当に人類にとって必要な「こころざし」をもつものだったのかが証されるのです。
これらのことを述べるために、ドイツからミヒャエル・デーブス氏が日本に2013年に来られ、その講演録が冊子になっています。(「『魂の暦』とオイリュトミー」)
先の内容に戻りますが、大天使ミカエルが「代の靈の方」となってキリストの顔として仕事をし始めてから33年経ったときに、その仕事の意味を人が考えて捉えることができるように、シュタイナーが『こころのこよみ』を世に出したのです。
ですので、この『こころのこよみ』は、「ミカエルのこよみ」とも言え、ミカエルと共に積極的に一年の時間の巡りを精神的に生きて行くことによって、こころがキリストへの道を歩み始める備えになるのです。
ここで、ミカエル、そして、キリストとはどのような存在であるのか、また、その方々が古来、日本語ではどのような御名で呼ばれていたかを述べるのには、文が長くなりすぎます。
今年の「甦り(黄泉がえり)の祭」の日である3月31日から始めさせていただく『オンラインクラス「こころのこよみ」』。
学びの道を共に歩んで行きましょう。
諏訪耕志
you tube
https://youtu.be/FGUtNNw4eB4?feature=shared
【2024年3/31からの毎週日曜夜『シュタイナー こころのこよみクラス』】
●日時
毎週日曜日午後8時〜おおよそ9時
3月31日(日)を第一回目にして『こころのこよみ 第一週 甦りの祭りの調べ』から始めて参ります。
●テキスト
シュタイナー「こころのこよみ」(諏訪耕志訳)
拙ブログに掲載しているものをご紹介します。
●参加費
毎月(平均4回のクラス) 5000円
体験参加 2000円
※3月31日のご参加費は、4月からのお月謝に含まれます。
●お問い合わせ・お申し込み
アントロポゾフィーハウス ことばの家
https://kotobanoie.net/access/
●お振込み
三菱UFJ銀行 北畠支店 普通 0662296 諏訪 耕志
参加費をお振り込みいただいた方に、zoomのIDとパスワードをお伝えします。