「笠地蔵」は日本の昔話の中でも、本当のまごころと神秘を伝へる屈指の国語芸術だと思はざるをえません。
町に出て笠が売れないといふこと。人の生きることの苦しみ。
その苦しみをお話を聴いてゐる子どもたちは予感します。
しかし、売れなかつた笠をお地蔵様にかぶせて家に帰ってきた爺様を、「それはよいことをしなさつたなあ」と言つて迎へる婆様。
きつと、日本人が何百年にも何千年にも渡つて、「人はこんなにも美しいこころを持つてゐる」と静かに感じ続けてきたお話です。
一年の終はりに捧げられる神仏への思ひ。
一年の初めに甦る六柱の太陽の神からの恵みに満ちた贈りもの。
そんなお話が終はつた時の静寂の深さ。
年の終はりと始まりに、いまもなくてはならない、幼な子たちとのかけがへのない時間です。
いまはわたしたちは新暦で生きてゐますが、それでも、この冬の日を、このお話と共に静かに送つていただくことができればと思ひ、昔話「笠地蔵」をお送りします。
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この動画を何度も撮り直してゐるうちに、夕方になり、空も雲に覆はれ、自然光のみのアトリエの中は薄暗くなつてゐました。動画を撮るのには、もう限界の明るさだな、これが最後だと思ひながら語つてゐました。お爺さんが地蔵様に笠をおかぶせして、お婆さんの待つ家に帰つて来たところにさしかかつた時、にはかに雲間からお日様がお出ましになりました。あとで動画を観直してみますと、白い服がいつさう白く輝き始めました。
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偶然なのですが、このやうな偶然がわたしにもよく起こります。それを偶然と言ふのかどうかは分からないのですが・・・。
ですが、本当は、この動画、目を瞑つて聴いていただいた方がいいやうに感じます。
いまはわたしたちは新暦で生きてゐますが、それでも、この大晦日の日を、このお話と共に静かに送つていただくことができればと思ひ、昔話「笠地蔵」をお送りします。
観て下さつて、どうもありがたうございます。
これからも、アントロポゾフィーに学びつつ、ことばづくり(言語造形)の研鑽に励みつつ、発信を続けて参りますので、どうぞよろしくお願ひいたします。
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