





朝、家から歩いて醍醐寺に紅葉を観にいく。冬がすでに始まっている寒気の中、青空を向こうに、黄、橙、紅、赤に色づく葉を観るよろこび。それはまさにこの季節を織りなす光を観るよろこび。
こころに、この冬のはじまりを告げる色あいを響かせると、わたしは胸の内に瞬時に拡がる炎を感じる。
その炎は、暖かく、かつ、どこか謎めいてもいる。わたしを目覚めさせつつ、魅き入れようともする。ふるさとを想い起こさせつつ、未知なる世へと入りゆくことを予感させもする。わたしはたったひとりの人でありつつ、世のすべてとひとつであるようにも感じる。目を開いて視る世と、目を閉じて観る世が、遠いところでひとつに重なる。
わたしはどこから来て、どこへゆこうとしているのか。なにゆえ、この仕合わせ(運命)がわたしを訪のうているのか。
わたしは答えを焦らない。世が与えてくれているこのしからしめを信ずる。
【断想の最新記事】

