
大神神社の末社、天皇社の上空
この春から、小学二年生と三年生のシュタイナー教育土曜クラスを滋賀の草津で受け持たせていただいているのですが、こうして子どもたちとの時を過ごしていますと、ますます、シュタイナーのアントロポゾフィーという学び、とりわけ、『普遍人間学 教育の基として』という講義録の内容の重さが感じられて来ます。
子どもたちに何を教えるか、ではなく、子どもたちの前で、教師自身がいかにファンタスティック(創造力豊か)に、ひとりの芸術を営む人として存在するか。
子どもたちひとりひとりの表情、気配、身の動きを観てとり、臨機応変にその彼らの内に響いている調べにみずから沿ってゆくか。
そのことの大切さを念うのです。
●こころとは、月のようなものだ。お日様に照らされて、満ちたり欠けたりしながら輝く。こころとは、水のようなものだ。お日様の熱によって、熱くなったり、冷たくなったりする。
これは、イタリア中世の神学者、トマス・アクィナスのことばです。
現代の心理学は、そのお日様、つまり、人の靈(ひ)、世の靈(ひ)のなんたるかを見失っています。そういう、お日様を見失った心理学は、ひとりひとりの人のこころを暖めません。それは、こころを失ったこころの学問になってしまっているからです。それゆえ、靈(ひ)から、こころというものを捉える心理学こそが、いま求められているのです。
自分自身を、そして子どもを教育する上で、そんなお日様に照らされ、暖められた心理学が必要です。こころを甦らせる、いのちを吹き込む、そんな学問が必要なのです。
ルードルフ・シュタイナーの『普遍人間学』は、現代に本当に必要な心理学の基礎を与えてくれます。その第二講では、こんなことがまず述べられています。
感覚に偏りがちな人には、考えることの大切さを。
考えることに偏りがちな人には、感覚し、感じ、欲することの大切さを。
アントロポゾフィーは、靈(ひ)の観点から、人のこころに、その塩梅加減、釣り合いを子どもの内に見いだし、教え手自身にもたらす技量を与えようとします。
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