2025年02月27日

生きとし生けるものとの対話 〜ひのみやこ 宮城蔵王シュタイナー教員養成講座〜



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わたしの住んでいる京都では、一昨日あたりから急に春めいて来ました。朝、起きて、障子を開け、すぐ庭に出たくなります。醍醐山から昇って来る朝の陽の光に照らされる庭が息づいて来ているのを感じます。


そこに根づき、芽ぶき、息を吐きだすかのように天に向かって伸びあがって来る彼ら植物の営み。鳥たちが忙しそうに舞い降りて来ては花の蜜を吸い、飛び去ってゆきます。それらに、眼差しを注ぎ、こころの手で触れ、こころの胸で語りかけます。気持ちがすがすがしくなり、いのちが踊るような感覚になり、春の訪れならではの情がふくらみます。


待ちに待ちました。植物を通して、いのちが萌し、育ち、栄え来るのをです。それは、こころ躍らせながら、この季節ならではのこころの練習ができるからなのです。


『いかにして人が高い世を知るにいたるか』というシュタイナーの著(鈴木一博訳)に「備え」という章がありまして、そこにこんなことが書き記されてあります。



♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾



その人が、きっと、花咲き、栄えるということの定かなありようを覚えつつ、他のすべてをこころから追い出し、しばし、そのひとつの印象にみずからを委ねる。

その人が、まもなく、このことを重ねて見届けるようになる。

すなわち、それまではこころをかすめるだけであったひとつの情が、みなぎり、力強く、意欲的なかたちをとる。

その人が、きっと、その情のかたちの余韻をみずからの内に安らかに響かせる。

その人が、きっと、内においてまったく静かになる。

その人が、きっと、みずからを外の世から閉めだし、まったくひとりで、その花咲き、栄えるという事実にむけてこころが語ることに則る。


(58ページより)



♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾



このあと、この書には、こういったこころの練習を重ねてゆくにつれて、どのようなことが、こころに生まれて来るかについて書き記されてあります。


それは、こころの養いです。情の育みです。ものへゆく道を歩いていくことです。


それは、靈(ひ)の文化の営みへと、わたしたちが入っていく入り口になります。


アントロポゾフィーからの「ひのみやこ 宮城蔵王シュタイナー教員養成講座」は、日本においては、とても古くからの営みでありつつ、とても真新しい生き方への指南でありたいと考えています。


四季の巡りと共に、わたしたち日本人は、農のいとなみを真ん中において、風や光、植物、動物、人と語らいながら、神を敬い、暮らしを貫きつつ巡りめぐる継続性(エーテルのいとなみ)をずっと育んできたのです。


公園で、林で、森で、川で、山で、海で、田んぼで、畑で、道ばたで、そしてお庭でも、卓上の花瓶に向かい合っても、こういった生きとしし生けるものとの対話を介してのこころの養いのための機会が、わたしたちにふんだんに与えられてあります。


そんな、わたしたちの血に流れている古くからの精神性を、新しい意識で暮らしの中に根づかせていくべく、学びを始めて参ります。


それは、繰り返しになりますが、靈(ひ)の文化の新しい創造です。





【3月5日(水)20:30~ オンライン説明会】

参加ご希望の方は<こちらのフォーム>より
お申し込みください。 (定員5名)
https://docs.google.com/.../1FAIpQLSdPBJ6CPd3RuR.../viewform



【小学生のための学び舎「ひのみやこ わらしべ(仮名)」】

●日程
2025年5月3日(土)小学一年生クラス
     4日(日)小学二年生クラス
     5日(月・祝)小学三年生クラス
教員養成講座に併せて、以降も行っていきます。

●時間
14時から15時

●場所
宮城県蔵王町

●ご参加費
お子様おひとりにつき3000円

参加ご希望の方は<こちらのフォーム>より
お申し込みください。 (定員5名)
https://docs.google.com/.../1FAIpQLSdPBJ6CPd3RuR.../viewform



ひのみやこ 主催 第1回 日本文化に根ざすシュタイナー教員養成講座
2025年5月開講
ホームページはこちら↓
https://himomiyako.wixsite.com/hinomiyako






posted by koji at 16:05 | 大阪 ☀ | Comment(0) | 講座・公演・祝祭の情報ならびにご報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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