クロード・モネ「睡蓮」
感官の啓けに沿ひつつ
わたしは失つた みづからを駆り立てるものを
夢のやうな考へ それは輝いた
己れを奪ひ去るかのやうにわたしを眠らせながら
しかしすでに目覚めさせつつわたしに迫つてゐる
感官の輝きのうちに 世の考へるが
An Sinnesoffenbarung hingegeben
Verlor ich Eigenwesens Trieb,
Gedankentraum, er schien
Betaubend mir das Selbst zu rauben,
Doch weckend nahet schon
Im Sinnenschein mir Weltendenken.
※ Weltendenken といふことばを、Welten(宇宙の)denken(思考)と訳さずに、古くから日本人が用ゐ、馴染みのあることばをなるべく遣ひたく、Weltenを「世の」とし、denken は、動詞のかたちをそのまま用ゐてゐるシュタイナーに倣ひ、そのかたちが伝へる動きの感覚、アクティブな感覚を活かすべく、そのまま「考へる」としました。よつて、見慣れなく、聴き慣れない言ひ方ですが、「世の考へる」としました。
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【向かひ合ふ週 第39週】
靈(ひ)の啓けに沿ひつつ
わたしは得る 世といふものの光を
考への力 それは育ち
澄みつつ わたしにわたしみづからを委ねる。
そしてわたしに呼び覚ます
考へる人の力から 己れであることの情を
An Geistesoffenbarung hingegeben
Gewinne ich des Weltenwesens Licht.
Gedankenkraft, sie wächst
Sich klärend mir mich selbst zu geben,
Und weckend löst sich mir
Aus Denkermacht das Selbstgefühl.
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