16歳の次女が買って来たこの本。食卓の上に置いてあったので、ページをめくってチラチラ見ていると、俄然引き込まれてしまった。「これ、よさそうだね」と言うと、「無茶苦茶いいよ」と言って、彼女は読み終えたので貸してくれた。読書についての本は大好きなのだが、最近出版されたもので感心したものは一冊もなかった。しかしこの本は、使われていることばに豊かさがあり、文体にも歯ごたえを感じた。ことばづかいや文体には、それを書いた人の精神が宿っているので、わたしは、その精神に親和性を感じたのだろう。そして親和性だけでなく、自分とは異なる視点と思いもよらない高い観点も学ぶことができて、嬉しい。ものは、言いようであり、書きようであると思う。次女は今外出しているが、その間に読み終えてしまった。帰って来たら、語り合えるかな。
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