2024年04月22日

アントロポゾフィーという練習の道



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シュタイナーの『こころのこよみ』の学びを毎週日曜日の夜、クラスの皆さんと進めています。


ことばの息づかいと響きをたいせつにしながら言語造形を通して詠み味わってゆくと、オンラインのクラスであるのにもかかわらず、空間にひろがる感覚が、頭へではなく、我がこころと胸に何かを語りかけてくれるのを覚えることができます。


その感覚を受けとる「ことばの感官」。


それは、聴く感官(聴覚)ではなく、ことばのことばたるところを受けとる感官なのです。


その感官が育まれることによって、わたしたちは靈(ひ)のことば、言靈(ことだま)というものを覚えることへとゆっくりと導かれてゆきます。


そして、響きと意味、感覚と思考、欲することと考えること、迎えることと向かうこと、こころの内のこの両極のふたつの営みが重なり、わたしたちのこころに釣り合いをもたらそうとしてくれているのを感じるのです。


そういう学びを深めてゆくに従って、『いかにして人が高い世を知るにいたるか』における「ひめやかな学び」がたいせつなものであることが、こころに沁みるように感じられます。


このように、『こころのこよみ』がもたらす靈(ひ)の働きを確かに受けとることと、『いかにして人が高い世を知るにいたるか』のひめやかな学びとが、こころの深みで繋がりあっています。


その繋がりは、次のようなことをもたらそうとしてくれます。


「靈(ひ)が生きてある」ということへの実感と理解。


そして、その実感と理解の重なりを、暮らしに注ぎゆくこと。


実際に、靈(ひ)の生活を毎日育んでゆくこと。


アントロポゾフィーは、理解への道だけでなく、「練習の道」を21世紀のわたしたちに提示しています。









posted by koji at 15:33 | 大阪 ☁ | Comment(0) | アントロポゾフィー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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