今日の1月6日という日は、太陽の神キリストが、洗礼者ヨハネによる洗礼によって、当時30歳だった青年イエスに降り給うた日でありました。
そして、幼な子イエスがお生まれになった12月24日の深夜からこの1月6日までの12日13夜こそがクリスマスのときだと、ルードルフ・シュタイナーは語っています。
今日が、クリスマスの最後の日だったのですね。
この1月6日という日において、何を感じ、何を生きることができるか。そのことをわたしもまた意識して、今日という一日を過ごしていました。
今日掲載しましたシュタイナーによる『こころのこよみ 第40週』のことば通りでありました。
それは、己れであることの虚しい想い込みが、世のことば(キリスト)の炎によって焼き尽くされる、というこころの内なる事態です。
こころには、通常、鏡が張り付いていまして、大抵、日々の物質的な外界から受ける感覚や刺激、または物質界におけるこれまでの人生の中の記憶や知識などが、その内なる鏡面に写っています。
しかし、わたしたちは、そのこころに張り付いている鏡を打ち破ることによって、日々の当たり前の意識のさらなる奥に、何かが流れ、息づいていることを感覚するのです。
その何かが流れ、息づいていることに対して、様々な言い方ができるとは思うのですが、その場のことを、シュタイナーは『こころのこよみ 第40週』では「靈(ひ)の深み」「こころの基」と言っていますし、ある講義では「破壊のかまど」と言っています。
なぜ、「破壊」なのか。
それは、自分自身で勝手に想い込んでいる自分自身の像、記憶、判断、知識などというものが、実は、本当に、虚しい想い込みに根付いているものに過ぎなくて、それらが炎に焼き尽くされて、初めて、人は、本当の生を生き始めることができるからなのです。
その炎は、キリスト、太陽の神からの炎であること、とりわけ、1月6日に、強く激しく受け取るのです。
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