2023年01月17日

信頼の中の、密(ひめ)やかな学び



252474833_1017386569104798_7633285586422472099_n-1.jpg



和歌山や滋賀、大阪、そして青森、仙台、神奈川の方々とここ数年来取り組んでゐることがあります。


それはルードルフ・シュタイナーから生まれた「密(ひめ)やかな学び」です。


「密(ひめ)やかな学び」は、「Geheimschulung」といふドイツ語を鈴木一博さんが翻訳されたものです。高橋巌さんは「神秘学」と訳されてゐたのではなかつたかな(いま手元にないので、不確かでごめんなさい)。


いずれのクラスも、皆さん、子育てと子どもへの教育をきつかけに集まられた方々です。


しかし、子どもを育てるとは、つまるところ、大人自身の自己教育に懸かつてゐること。


その自己教育は資格を取ることや、何かの能力をつけること以上に、つまるところ自分自身のこころの育みに尽きるといふこと。


そのことへと思ひ至られ、かうして、「密(ひめ)やかな学び」へと皆さん参じられてゐます。


仙台で行つてゐますシュタイナー教員養成においても、二年間で八回集まる講座の時間以外に、オンラインで毎週全員が集まり、この「密やかな学び」をこつこつと積み重ねてゐて、自分自身のこころへのこの密やかな働きかけこそが、教員養成の要(かなめ)であることを分かち合つてゐます。


また、この学びは、その名の通り、「密やかな」ものですので、繊細なこころのことに取り組み、メンバーが互いにこころを開き合つて、互いのこころと精神に目覚めゆく時間になつてゐます。.


ですので、どのクラスの雰囲気も本当に親しみある信頼の情に浸されてゐます。


アントロポゾフィーの学びと実践は、この親しみと信頼の雰囲気を社会へともたらしていくことを目指してゐます。


そのためには、仲間との信頼を感じられるクラスと、ひとりきりになる時間との往復の中で、わたしがわたしに向き合ふ、そんな「密やかな学び」が必要なのです。





posted by koji at 22:40 | 大阪 ☁ | Comment(0) | アントロポゾフィー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
■ 新着記事
鏡像 (04/18)
4/20(日)復活祭からの「こころのこよみ」オンラインクラス (04/14)
学んだことは忘れていい (04/13)
こころのこよみ(第52週) (04/11)
毎週月曜夜のオンライン読書会『シュタイナー 子どもの教育』へのご案内 (04/09)
祈り (04/09)
これから子どもたちと創ってゆきたい国語の時間 (04/09)
5/7(水)からのシュタイナー著「いかにして人が高い世を知るにいたるか」毎週水曜日夜オンラインクラスへのご案内 (04/03)
桃の節句といのちの甦り (04/03)
シュタイナーの社会三分節論A (03/31)
■ カテゴリ
クリックすると一覧が表示されます。
ことばづくり(言語造形)(243)
アントロポゾフィー(181)
断想(572)
講座・公演・祝祭の情報ならびにご報告(459)
こころのこよみ(魂の暦)(496)
動画(333)
農のいとなみ(1)
うたの學び(88)
神の社を訪ねて(37)
アントロポゾフィーハウス(92)
声の贈りもの(5)
読書ノート(71)
絵・彫刻・美術・映画・音楽・演劇・写真(41)
ことばと子どもの育ち(13)
「ことよさしの会」〜言語造形に取り組む仲間たち〜(11)
■ 最近のコメント
5/7(水)からのシュタイナー著「いかにして人が高い世を知るにいたるか」毎週水曜日夜オンラインクラスへのご案内 by 諏訪耕志 (04/11)
待ち望まれてゐることばの靈(ひ)〜「こころのこよみ」オンラインクラスのご案内〜 by 諏訪耕志 (04/03)
こころのこよみ(第1週) 〜甦りの祭り(復活祭)の調べ〜 by (04/09)
12/10(土・夜)12/11(日・朝)オンライン講座「星の銀貨」を通して〜人への無理解と憎しみについて〜 by アントロポゾフィーハウス (12/07)
穏やかで安らかなこころを持ち続けること、しかし、目覚めること by 諏訪耕志 (04/23)
■ 記事検索
 
RDF Site Summary
RSS 2.0