三日間にわたる教員養成講座を昨日終へました。
渋谷先生によるオイリュトミーの時間。そこでは、とても豊穣な時間が流れ、受講生の皆さんの呼吸がどこまでも健やかに育まれる。ひとつの母音の動きとかたちに、一瞬の精神の目覚めが訪れる。そんな精神の体験を受講生の方が語つてくれたのでした。教員養成講座において、一瞬でもいい、そのやうな精神の芸術的な体験があれば、それは教育といふ仕事を支へて行く礎になると、わたしは思ふのです。
さう、今回の教員養成講座は、聖なるクリスマスの日々、わたしたちが精神の目覚めを学び、その学びを通して精神の目覚めを実感することを共にしたいとの希ひからのものでした。
福島先生による手仕事の時間。そこでは、受講生の方々同士で助け合ひながら、手の働きを通して、没頭しつつ精神の眠りの境(意欲の境)へとゆつくりと入つて行く時間であり、そこには、こころとからだの安らぎがあるのでした。その眠りの健やかな享受が、わたしたちを再び、爽やかな目覚めの意識へと甦らせるのですね。眠りをくぐり抜けた後の目覚めは、大切な認識に人を至らせます。それは、「手はみんなのために働く」といふ認識です。
言語造形では、我が国の精神を支へ続けてゐる「古事記(ふることぶみ)」の原文を全身全霊で語り、演じることが始まりました。神話から、わたしたちの社会のあり方、文化の営みのあり方、そもそもの精神のあり方を、理屈抜きにからだとこころまるごとで学んで行かうよといふ時間。来年2023年のクリスマスに『古事記(ふることぶみ)の傳へ』といふ言語造形劇として、学園の皆さんの前で受講生全員で発表できたらといふ希ひをもつてゐるのです。
「精神の目覚め」といふテーマでのわたしからの講義。わたしがことのほか驚き、ありがたかつたのは、受講生の皆さんが、一日の全講義が終はるたびごとに、皆さんご自身でいま一度講義の内容を振り返り、自問自答し、翌朝、そのことをシェアして下さることでした。まさしく、その内的な行ひこそが、このたびのテーマをまるごと生きてゐるといふことだからです。
精神が目覚めゆくことによつて、ひとりひとりの人が、ますます、その人になつてゆく。
もう、何かから、誰かからの自由ではなく、わたしが<わたし>になりゆくこと、それがまことの自由なんだと、わたしたちは確かめ合ひました。
毎週一回のオンラインクラスと共に、それが、このたびの教員養成講座のおほもとのテーマなのです。
三日間の昼食のお世話をして下さつた学園の方々、講座のための下準備をして下さつたスタッフの方々、共にこの仕事を成り立たせるべく尽力して下さつた講師の皆様、そして、年末の慌ただしいこの時期に、果敢にも、アントロポゾフィーといふ精神の学びに飛び込んできて下さつた受講生の皆さん、そして、そして、この集ひを高くから暖かく見守つて下さつてゐる見えざる方々、本当にありがたうございました。
来たる新しい年。わたしたちも、自分自身のこころと精神の力で、新しい年にいのちを吹き込み、すべてのものをよりよきものにだんだんとして行くのですね。
ありがたうございました😇😇😇 よきお年を!
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