
セザンヌ「庭師 ヴァリエ」
わたしといふものの深みへと進みゆくほどに、
予感に満ちた憧れが呼び起こされる。
わたしはわたしを見いだす、みづからを見てとりつつ、
夏の太陽から贈られた萌しとして。
秋の調べの中で熱く息づく、
こころの力として。
In meines Wesens Tiefen dringen:
Erregt ein ahnungsvolles Sehnen,
Daß ich mich selbstbetrachtend finde,
Als Sommersonnengabe, die als Keim
In Herbstesstimmung wärmend lebt
Als meiner Seele Kräftetrieb.
自然はリズムを刻んでゐる。
世はリズムを刻んでゐる。
わたしもリズムを刻んで生きていくことができる。
この『こころのこよみ』は、
そのことを助けるひとつの「道」だ。
道といふものは、
先人が歩んでくれたからこそ、いま、そこにある。
先人への信頼が、その道への信頼となり、
それが更に、
人といふもの、世といふものへの信頼へと育つてゆく。
このメディテーションの道を歩んでいくことで、
世のリズムと我がこころのリズムとを重ね合はせる練習ができる。
それは、大いなる世の生命と己れの生命とを
重ね合はせていく作業だ。
この『こころのこよみ』に沿つて、
夏から秋へと歩んでくると、
この秋から冬にかけて、
新しい「わたし」にきつと出逢ふといふ予感に満ちた憧れに満たされるのを感じる。
その新しいわたしは、熱く息づくこころの力として、
新しいアイデアと新しい意欲に通はれようとしてゐるのだ。
わたしは、何も力んで、何かをしようといふのではない。
世のリズムが、
わたしにその新しいわたしを授けてくれるのを、
待つことを習へばいい。
世を信頼するのだ。
わたしといふものの深みへと進みゆくほどに、
予感に満ちた憧れが呼び起こされる。
わたしはわたしを見いだす、みづからを見てとりつつ、
夏の太陽から贈られた萌しとして。
秋の調べの中で熱く息づく、
こころの力として。
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