
絵は安田育代氏
子どもがこの世に生まれて来て、初めて地上で触れる芸術。
それが、お母さんの声、お母さんのことばですよね。
声といふ芸術は、母なる生命の源から流れ來る、命の川の流れにも似た、人生の始まりを支えるものです。
それゆゑでせうか、人生の終はりにおいても、その源へ帰るといふ情から、戦争などで死んでゆく若者などは、「おかあさあん!」と絶叫すると聞きます。
いのちの流れ、それはエーテルの流れです。
息遣ひに裏打ちされた声とことばは、エーテルの流れに沿つて、人から人へと働きかけ、空間を満たさうとします。
親からことばをかけてもらふことが、幼い子どもにとつて、どれほど欠かせないことか。
子どもに食べ物さへ与へれば、からだは大きくさせて行くことができるかもしれません。
しかし、その子にことばがかけられなければ、その子は、生命力を育むことができないのです。
生命力。生きて行くための力。根源の力。母なるいのちの源からの力。
それは、子どもの傍にゐる、大人からのことば遣ひ、息遣ひによつて、子どもに与へられるのです。
言語造形は、そのことをリアルに感覚するための絶好の芸術です。
幼い子どもたちへのことば。
そんなことばの芸術、「言語造形」の発表会を、青森・三沢にて11月26日(土)に、和歌山・岩出にて12月18日(日)に、行ひます。
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