2022年09月03日
『これからの28年』から一年が経ちました
下の文章を書いてから今日で丁度一年が経ち、改めて念ひます。この一年、わたしにとつて経なければならない紆余曲折、我が穢れを祓ひ落とす禊ぎのやうな出来事を経た後、新しい方々との出会ひ、新しい仕事、新しい人生が、まこと、ありがたくも、始まつてゐます。今年に入つて冬から春へ、そして夏、そして秋へと向かはうとしてゐる今、出航し始めたばかりのこの人生の新しい大海原はどこまで遠くへ広がつてゆくのか見当がつかないのですが、自分自身のオールを握つて、航路を渡つてゆくのだといふこころもちを授かつてゐます。本当に、ありがたいことです。それは、この旅が、多くも多くの方々(生きてゐる人、亡くなつてしまつた人、人以上の方々)に守られ、支へられ、導かれてゐることを感じるからです。
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『これからの28年』
健やかに生きて行くこと。
「あなたが生きて行く上での目標は」などと、たとへば、街頭アンケートで問はれたら、わたしは、たぶん、そのやうな答へをすると思ひます。
からだにおいて健やかであることもさうですが、とりわけ、こころにおいて健やかであることです。
しかし、健やかに生きて行くこと、それは、並大抵のことではありませんよね。
人生の複雑怪奇さに通暁して行くためには、何かが必要だと感じます。
そして、探します。
そして、前の人生からのご縁で、その何かに出会ひます。
様々なものと人に出会ふことができましたが、わたしにとつて決定的だつたのは、ルドルフ・シュタイナーのアントロポゾフィーとの出会ひでした。28歳の時でした。
そして、いま、56歳です。
この28年間、わたしは、アントロポゾフィーといふ海の中に飛び込み、泳ぎ続けて来ました。
その海は、ルドルフ・シュタイナーといふひとりの人の「行ひ」と「ことば」と「考へ」から、生きて織りなされてゐます。
そして、すぐに気づかされることなのですが、それらの織りなしは、個人性を超えて、深く、深く、世と人類の始原、天地の初発(あめつちのはじめ)に届くものでした。
とにもかくにも、わたしは、その海を泳ぎ続けて来たのです。
そのやうな海の深さがあるのにも関わらず、わたしは水面近くをアップアップしながらの格好のよくない泳ぎ方でしたが、それでも、泳ぎ続けては来ました。
そして、56歳のいま、もし許されるなら、かすかすながらもこの海を泳いできた力をもつて、のちの人とのちの世に少しでも資する仕事をさせてもらひたい。
世と人が健やかになりうるやうな、アントロポゾフィーからの仕事をさせてもらひたい。
さう、こころに決めてゐます。
何ができるのか、本当に未知ではあります。しかし、これまでにして来たことの先に道は長く果てしなく延びてゐます。
アントロポゾフィーといふ精神の学の根源と言つてもいい、「ことばの教育・ことばの芸術」を礎(いしづえ)にした「子どもたちの教育、若者たちの教育、人の教育」を織りなす社(やしろ)造り。
それが、全く新しく、友と力を合はせながら織りなして行きたい仕事です。
たくさんの方々に教へを乞ひながら、これまで海を泳いで来た自身の力を注ぎ込みつつ、友と協力し合つて、やつて行きたい。
これからの28年をもつてです(😆)!
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