2022年07月18日

こころのこよみ(第15週)〜子どものやうに生きる〜



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わたしは感じる、魔法にかかつたごとく、
 
世の輝きに精神が織り込まれてゐる。
 
それはぼんやりとした感官において、
 
わたしのわたしなりであるところを包む。
 
わたしに力を贈るべく、
 
その力を力無き己れに授ける、

わたしの<わたし>は、囲はれてあり。
 
 
Ich fuhle wie verzaubert          
Im Weltenschein des Geistes Weben.    
Es hat in Sinnesdumpfheit        
Gehullt mein Eigenwesen,        
Zu schenken mir die Kraft,        
Die, ohnmachtig sich selbst zu geben,   
Mein Ich in seinen Schranken ist.     
 
  
子どもの頃や若者である頃と違つて、わたしたちは歳をとるにしたがつて、自分自身といふもの、わたしの意識といふもの、自意識といふものを、大事にするやうになるので、夏になると、それらが魔法にかかつたやうに包まれ、力無く眠りこまされてゐるやうな感覚に陥り、困惑してしまふ。


わたしのわたしたるところ、わたしの<わたし>が、囲はれてあるやうに感じてしまふのだ。
 
 
しかし、かうしたありようが、この季節特有の、かりそめのものだといふことを知つてゐるならば、わたしたちは困惑から抜け出ることができる。
 
 
このぼんやりとしたありやう、焦点が絞られてゐないありやう、それは、大きく広がりをもつた意識であるからこそ、そのやうなありやうであり、この意識の大きさ、拡がりからこそ、力が授けられようとしてゐる。


だから、ぼんやりとした感官のありやうを、思ふ存分、生きればいい。
 
 
夏のこの季節、頭ではなく、手足を使ふことで、大いなる世と繋がることに勤しむこと。


ある意味、子どものやうに生きること。


さうすることで、ぼんやりとしたありやうであるかもしれないが、人は大いなる世から力を授かる。
 
 
たとへ、いま、その力の贈り手であるわたしの<わたし>が、魔法にかけられ、囲はれてあるとしても、そのやうに手足をもつて生きることが、来たる秋から冬に向けての備へとなる。
 
 
わたしの<わたし>が力に満ちたものになりゆく、来たる秋から冬へと。

  
 
わたしは感じる、魔法にかかつたごとく、
世の輝きに精神が織り込まれてゐる。
それはぼんやりとした感官において、
わたしのわたしなりであるところを包む。
わたしに力を贈るべく、
その力を力無き己れに授ける、
わたしの<わたし>は、囲はれてあり。
 





鈴木一博さんが、ご自身が訳された「こころのこよみ」に以下の文をしたためてをられます。

♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾

この『こよみ』という作品は、作者もみずから言っているとおり、ほかの著作と同じく、顕れ、響く精神、こころの、いわば「翻訳」です。

よって、それを読むことは、そのことばが指す顕れ、響きに耳をすまし、それをそれなりのことばのつくりで呼ぶことです。

それには呼ぶ人のアクティブな働きが要りますし、呼ぶ人の自由が息づいてしかるべきです。

もちろん、麗しいことばや難しいことばでする必要はありませんし、また声にまで出さなくてもそれはできます。

しかしまた声の響きをもって、それができたらなによりでしょう。

♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾ ♾



下手な翻訳、拙ない朗唱にもかかはらず、わたし自身も、また、ひとりの人として、アクティブな働きだけはもつて、なんとか、自由を息づかせつつ、週に、年に、大空に、まるごとの世に、呼びかけ続けたいと思ひます。



言語造形(Sprachgestaltung)とは、ルドルフ・シュタイナーの精神科学・アントロポゾフィーから生まれた、ことばの芸術です。ことばを話すことが、そもそも芸術行為なのだといふことを、シュタイナーは、人に想ひ起こさせようとしたのです。

わたくし諏訪耕志は、1993年から、アントロポゾーフ・言語造形家である鈴木一博氏に師事し、2003年より「ことばの家」として、大阪の住吉にて、言語造形、ならびに、アントロポゾフィーを学ぶ場を設けてゐます。
「アントロポゾフィーと言語造形 ことばの家」https://kotobanoie.net/


「言語造形 ことばの家諏訪」チャンネル登録、どうぞよろしくお願ひします。
https://www.youtube.com/user/suwachimaru/videos




posted by koji at 08:59 | 大阪 ☁ | Comment(0) | こころのこよみ(魂の暦) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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