幼い子どもたちは、わたしたち大人が持つてゐる、鋭く目覚めた意識を本来的にはまだ持つことはできません。
健やかな子どもほど、ぼんやりとした、いはば、とりとめのない意識で生きてゐます。
しかし、そんな意識だからこそ、大人には感じられないものを感じたり、時には、見たりするのでせうか。
民俗学者の柳田國男が、こんなことを報告しています。
小学校にひとりの座敷わらしが現れ、子どもたちと一緒に遊び戯れたが、尋常一年生の小さい子どもらの他には見えず、「小さい子がそこにゐる」と言つても大人にも年上の子にも見えなかつた、と。
また、ずいぶん前の時、ある朝、わたしは早起きして、ひとりでゐましたら、当時、小学一年生の次女がやつてきて、なんと、彼女が先日視た神さまの話しをしてくれました。
家族みんなで家で仲良く話ししてゐるときに、次女がふと向かうを見ると、微笑みを浮かべ合掌をしながら、古い衣装を着た女性が光に包まれてこちらを見守ってくださつてゐたが、そのときは、あまりの神秘な感じに、そのことを家族には言へなかつた、と。
その話を聴いたわたしも不思議な気持ちに包まれ、「気のせい」で済ますことができませんでした。
そして、宮沢賢治は、大人になつても、そのやうな感受性と視力を持つてゐたやうです。
『ざしき童子のはなし』四つのお話しです。
言語造形による語りを聴いてみていただき、そのやうな、目には見えず手では触れられない方々のことに、思ひを向けてみませんか。
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