


東北で唯一の全日制シュタイナー学校おひさまの丘 宮城シュタイナー学園。
先月に引き続いて、二日間に渡つて、2年生、4年生、6年生のエポック授業を見学させていただきました。
漢字の学び、運動遊び(体育)、地理から他国の文化・風習、そしてお料理実習、機織りまで・・・。
担任の先生によるそれら授業のひとつひとつが、すべて、芸術の営みでした。子どもたちとひとつになつて創り出す芸術実践でありました。そこには、常に、歌があり、音楽があり、声があり、動きがあるのです。
学年が上がつてゆくにつれて、子どもたちの意欲への促しから、知性への働きかけへと授業のありやうも移りゆくのですが、そこに変はらず通つてゐるのが、「いのちの流れ」と言つたらいいのでせうか、息遣ひの闊達さと晴れやかさ、そして何より喜びがあるのです。
さういつた先生方による教育芸術の営みは、どこから生まれてくるのか。
そこにルードルフ・シュタイナーの精神の学「アントロポゾフィー」が深く胚胎されてゐるからこそ、そこからの芸術実践として、あのやうな授業が毎回、毎回、新しく生まれいづるのですね。
100年前のシュタイナーから発された精神が、まさに、この仙台の地に「からだ」を持つて生まれ、育つてゐることを実感します。
この生まれた「からだ」は、いま、6年目を終へようとしてゐます。そして新たな七年期に入らうとしてゐるのです。
この「からだ」は、最低でも21年間はしつかりと育て上げられていいはずだ、とはつきりと思ふのです。
そのためにも、この「からだ」を育ててゆくひとりとしてわたしもまた、12月20日までのクラウドファンディングが成功することをこころから祈つてゐるのです。
クラウドファンディング ↓
https://readyfor.jp/projects/miyagi_ohisama2021
わたしからもまた、言語造形による授業をさせていただきました。一・二年生は昔話を聴き、四年生は和歌を朗唱し、六年生は『萬葉集』の生まれた意義を知り、巻頭第一首目の雄略天皇による長歌を共に動きながら詠ひ上げる、そんな時間を共に過ごしました。
おほらかな息遣ひ、共感(シンパシー)と反感(アンチパシー)の交錯、動きあることばの生命力と豊かな情感。そんな音楽的なことばの体験です。




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