
昔、日本のある地方では、昔話や神話、伝説などの語り物は、それは語られ、聴かれるだけでなく、舞はれるものだつたことを柳田國男がどこかで書いてゐました。
それゆゑ、「むかしを舞ふ」などと言つてゐたさうです。
話され、語られることばが、どれほど音楽的だつたことでせう。
そして、言語造形の営みは、ことばを話し語ることと、手足の動きとが、生きて織りなされてあることを想ひ起こさせる芸術。ことばとは、舞ふ営みであることを想ひ起こさせる芸術です。
このたびの青森県八戸での言語造形の集ひにおいても、皆さん、それぞれのお話や詩がいざなふ舞ひの中へ入り込んで下さいました。
その舞ひは、ことばの法則に沿つた動きであり、恣意の混じり込む余地はありません。
その法則に沿つた芸術的な「まひ」の練習は、日々の「ふるまひ」に繋がつてゆきますし、より密(ひめ)やかには、ことばに対する「うやまひ」へと深まりゆく、密やかな学びの細道となるのです。
それは、息遣ひと共に動きつつなしてゆくメディテーションとも言へます。
それは、人のこころを解き放ちます。なぜなら、人のこころとからだを世の法則に沿はせるからです。
その法則に沿つて動くことが、芸術実践、または、仕事です。
そして、法則に沿つて考へることが、学問であり、それは本物の学問であれば必ずメディテーションへと深まりゆきます。
いずれにせよ、法則に沿ふことによつて、人は、逆説的ですが、自由になりゆく道へと一歩踏み出します。
自由への道、その人がますますその人となりゆく道、その芸術実践とメディテーションとを重ねゆく道こそが、アントロポゾフィーの学びなのです。
わたしたちアントロポゾフィーハウスは、そのことを日本中で促さうとする固定的な場所を持たない運動体です。
少しづつですが、まづは東北の地で、この芸術とアントロポゾフィーの営みが新しく生まれ、育ちゆきつつあります。
いまのところの次の予定を挙げておきます。
●9月1日(水)、29日(水) 10時から12時
青森県荒川市民センターにて
言語造形の集ひ
参加費 ドネーション制
お問ひ合はせ・お申し込み 五十嵐寛子さん
suedi_bobbdi_boo@yahoo.co.jp
●9月5日(日) 13時半から17時
10月2日(土) 9時半から13時
青森県八戸市福祉公民館にて
言語造形とオイリュトミーそしてアントロポゾフィーの集ひ
参加費 ドネーション制
お問ひ合はせ・お申し込み 佐々木 千晶さん
aibaru0809@gmail.com
●その他その他・・・
詳しくは、後日、またお知らせいたします。
誰かが何かをしてくれるのを座して待つのではなく、自分自身から動き出す時、人は、生きてゐます。
わたしたちアントロポゾフィーハウスは、アントロポゾフィーの営みをもつて、この恐れと不安に満ちた世に、精神からの息吹きと勇気と希みをもたらしたい、さう志してゐます。
舞ひつつ、目覚めつつ、世を軽やかに生きて行く。そんな運動体です☺
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