2021年03月03日

なめとこ山の熊(その三)〜この世とあの世との調和〜






死んでゆく熊たちは、死んだ後も、生き続ける。

熊は、死んでも、その息遣ひと血の巡りの調和を、宇宙へと、大いなる世へと、もたらす。

熊の胸の領域におけるその調和は、この世とあの世との調和を促す。

その調和ゆゑに、人は、熊を山の神として崇めてゐた。

そもそも、山はこの世とあの世とを繋ぐところであり、熊は山であつた。

そして、神は、我々、人に、その身を捧げて下さつてゐる。



言語造形による語り「なめとこ山の熊」、賢治の本作品からの抜粋を全四回でお届けします。


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