
人における「子ども時代」。それはこの世に生まれたときから、7年周期を3回経て、およそ21歳になるまで続きます。しかし、実のところ、その「子ども時代」は、その人の一生涯を通じて内側にあり続ける。
よく、シュタイナー教育に初めて接した人の多くから、こんなことばを聞きます。
「わたしも、子どもの頃にこんな教育を受けたかつた」
でも、大人になつても、遅くはない。なぜならば、人の内側には、いまだにその人の「子ども時代」が息を潛めてゐるからなのです。
「子ども時代」が息を潜めて、いまだにその人の中にあるからこそ、シュタイナー教育などに接したときに、そのやうなことばが思はず呟かれるのかもしれません。
「子ども時代」を強く保ち続けてゐる人などは、どれだけ年を重ねても、若さを持ち続けてゐる。子どもの氣持ちにいつでも帰ることができる。自分の中の子どもに語りかけるやうに、何かを創つたり、語つたり、書いたりすることができる。その創られ、語られ、書かれたものが、また、子ども(子どものこころを持つ人)に愛される。
幾つになつても、わたしの中の「子ども時代」に働きかけることができるとしたら、そのつど、人は新しく人生を始めることができるのかもしれませんね。
【アントロポゾフィーの最新記事】
- 今年から始まる仕事 アントロポゾフィーハ..
- 冬、考へを育む季節
- 「靈・ひ」の学び 言語造形とアントロポゾ..
- 子ども時代E(完) 〜シンデレラ、わたし..
- 子ども時代D 〜順序を間違へないこと〜
- 子ども時代C 〜言語からの愛、言語からの..
- 子ども時代B 〜彩りの豊かさ〜
- 子ども時代A 〜自己信頼の基 あのね か..
- 聴くことの育み 〜青森での日々から〜
- りんごのまんなか*夢の種
- 課題としての結婚
- 結婚の意味
- ふたつの悪魔
- これが自己教育の要かと・・・
- シュタイナーの新翻訳「人と世を知るという..
- わたしといふ人に与へるべき水とは何だらう..
- 7/27 普遍人間学第四講 レポート t..
- 精神の喜び
- 精神との通ひ路(みち)
- こころざしと情熱