2020年12月10日

秋田県立美術館 戸嶋靖昌展 縄文の焔と闇



IMGP0209.JPG



戸嶋靖昌の絵を求めて、秋田まで足を延ばしました。


『秋田県立美術館 戸嶋靖昌展 縄文の焔と闇』
http://shigyo-sosyu.jp/expo/toshima_yasumasa.html
彼の生涯に亙る画業をとつくりと観ることができるこの機会をどうしても逃したくなかつたのです。


絵とは何なのか、色とは何なのか、画家とは何をする人なのか、そんなことをずつと考へながらの3時間半、観ても観ても見飽きない、至福の時間でありました。


画面に描かれてゐる女の眼差しから「悲しみ」といふひとつのことばでは到底言ひ尽くせない混み入つた念ひが観てゐるわたしに向かつて放射され、その光を受けてわたしは「胸を衝かれる」といふことばの意味に、初めてリアルに撃たれるのです。


f4328f03fac7a7bc052c02fa275bc77d.jpg
「遠くを見つめるクリスティーヌ」
この絵も、実部を観なければ分からないのですが、絵まるごとから浮かび上がり、結ばれてくる眼差しの力に圧倒されます

また、画面の遥か後方に向かつて、描かれてゐる男の頭から夢想する想ひが解き放たれ、伸び拡がりゆく様に、絵を観てゐるわたしは目覚めつつ真実と美に陶酔することの三昧境を知るのです。もののあはれを知るのです。


戸嶋靖昌といふひとりの男の青年期から死に至るまでの仕事の変遷を今回辿り、人といふものは、まこと、成長するのだ、なりかはるのだ、といふことを驚きと共に実感しました。


本当にここ秋田にまで来てよかつたと思ふと同時に、今日しかここに来て観ることのできないことを激しく悔しく思ひました。


posted by koji at 22:41 | 大阪 ☁ | Comment(0) | 絵・彫刻・美術・映画・音楽・演劇・写真 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
■ 新着記事
『小学生は情を育てる』 シュタイナー教育 (01/09)
本日1.8.(木)からの「いかにして人が高い世を知るにいたるか」オンラインクラス (01/08)
ご感想『京都公演 宮沢賢治の世界』 (01/05)
日本語でものを考えるということ (01/02)
シュタイナーの内的レッスン論『はじめにことばありき』  (01/02)
2026.1.8.(木)からの「いかにして人が高い世を知るにいたるか」オンラインクラス (01/02)
おお 盲(めし)いしこころよ(『死者の書』より) (12/31)
昔話「笠地蔵」・・年の終はりと始まりのしづかさ・・ことばづくり  (12/31)
シュタイナーの祝祭論 聖き夜 クリスマスと新嘗祭 (12/24)
一千年前の和歌を味わうことができる日本文化 (12/23)
■ カテゴリ
クリックすると一覧が表示されます。
ことばづくり(言語造形)(250)
アントロポゾフィー(190)
断想(583)
講座・公演・祝祭の情報ならびにご報告(470)
こころのこよみ(魂の暦)(521)
動画(364)
農のいとなみ(1)
うたの學び(92)
神の社を訪ねて(37)
アントロポゾフィーハウス(92)
声の贈りもの(5)
読書ノート(73)
絵・彫刻・美術・映画・音楽・演劇・写真(41)
ことばと子どもの育ち(13)
「ことよさしの会」〜言語造形に取り組む仲間たち〜(11)
■ 最近のコメント
5/7(水)からのシュタイナー著「いかにして人が高い世を知るにいたるか」毎週水曜日夜オンラインクラスへのご案内 by 諏訪耕志 (04/11)
待ち望まれてゐることばの靈(ひ)〜「こころのこよみ」オンラインクラスのご案内〜 by 諏訪耕志 (04/03)
こころのこよみ(第1週) 〜甦りの祭り(復活祭)の調べ〜 by (04/09)
12/10(土・夜)12/11(日・朝)オンライン講座「星の銀貨」を通して〜人への無理解と憎しみについて〜 by アントロポゾフィーハウス (12/07)
穏やかで安らかなこころを持ち続けること、しかし、目覚めること by 諏訪耕志 (04/23)
■ 記事検索
 
RDF Site Summary
RSS 2.0