
ある秋の日の四条畷の空
あなたは、フィジカルなからだの中に、こころを持つてゐるのでは全くない。
あなたの息遣ひのうちに、こころは生きてゐる。
わたしたちは、風の中にこころを持つて生きてゐる。
息を吸ひ、吐くときに、こころは風の中を、風と共に泳いでゐる。
地球は絶えず重力をもつて、人を病と死に追ひやらうとするが、呼吸をすることで、人は地球のその働きかけから守られ、健やかに生きることができる。
息遣ひとは、地球から与へられてゐる働きではなく、大いなる世(宇宙)から与へられてゐる働きであり、人のこころとからだの健やかさを守り、育む。
(ルドルフ・シュタイナー「精神科学における感官への教育の礎」第八講より)
言語造形といふ芸術は、その息遣ひを促すことにおいて、法則に沿ひつつ、かつ、フィジカルなからだから羽ばたいて、空間へとこころを自由に解き放ちます。その行為が、する人を、また聴く人をも、健やかさへと促すのです。