昨日、京都の北山にあるカフェ・ヨージクにて、
言語造形公演『やさしい世界の終はり方』を終へました。
このコロナウイルス禍の中、
ゐらして下さつたカフェ一杯のお客様、
素敵な場を設へて下さつたカフェ・ヨージクさん、
そして、写真撮影から受付まで荷つてくれた前田さんご夫妻、
本当にありがたうございました。
こころからお礼を申し上げます。
言語造形を通して実現したい空間と時間。
それをことばで説明することほど、
野暮なことはないと思ひます。
しかし、言語造形をする者が挑んでゐることを、
舞台から見事に観て取り、聴き取り、汲み取つてゐる、
そんな聴き手がゐて下さつたこと。
そのことを終演後の語らひのひととき、
書いて下さつたアンケートからや、
打ち上げ(最高の時間!)のときに、
知ることができました。
演者とは、それなりの矜持を持ちつつも、
返事の来ない便りを瓶に詰めて、いつも、
海に向かつて放擲し続けてゐるやうな者ですので、
かうした反応をいただくことは、
渇き切つた喉に、
次なる創造に向かふための
一滴のかけがへのない水を感じさせてくれます。
今回もまた、クラリネット演奏者として、
小西収さんにご一緒していただいたのですが、
共演して下さる方が、
この言語造形といふ舞台芸術が何を意味し、
何に向かつてゐるのかといふことに対する意識を、
深いところで共有して下さつてゐること、
これは本当に心強く、ありがたいことです。
そのクラリネットの響きと調べは、
ことばのやうに聴き手に語りかけて来たと、
お客様から感想をいただきました。
その選曲の妙を改めて感じたと共に、
わたしも横で、
小西さんによつて奏でられるクラリネットの調べに触れ、
なにかわたしの内側にぐいぐいと入り込んでくるものを
昨日は感じました。

複数の作品を取り上げた今回のプログラムの中でも、
とりわけ、石村利勝氏の作品、
『小さな村で見た』『やさしい世界の終はり方』での、
ことばの音韻ひとつひとつが、
空間の「ここぞ」といふ場所に置かれる様、
そしてその音韻から音韻に亘る、
フォルムの繋がり、拡がりから生まれるこころの美しさに、
深い感銘を伝へて下さつたお客様が複数ゐらつしやつたこと。
この二作品に向けて、
コロナウイルス禍の中、
アトリエで毎日、毎日、稽古して来たものですから、
とりわけその作品で、
そのやうに精神的にお客様と通じ合へたことは、
わたしにとつて何よりもの何よりもの贈り物でした。
昨日の公演を終へて、今朝は、
1952年フルトヴェングラー指揮、
ヴィーンオーケストラ演奏の
ベートーヴェンの第六交響曲「田園」に浸つてゐます。
今朝のゆつたりとしたわたしの想ひに、
とても寄り沿つてくれて、ありがたいです。
皆さん、本当にありがたうございました!
また、再演できる機会を望んでゐます。
聴きたい、演つて欲しいといふご要望がございましたら、
ぜひお知らせください。
飛んで行きます(笑)。
なにせ舞台芸術は演じる回数がものを言ひますので・・・。
そして、最後に、
珠玉の作品をこころよく提供して下さつた、
石村利勝さん、
本当にありがたうございました。
こころからお礼を申し上げます。
【講座・公演・祝祭の情報ならびにご報告の最新記事】
- 「くらべる」から「うやまふ」へ その深ま..
- 「うやまふ」「へりくだる」といふ身振り ..
- オンライン毎週日曜夜やつてゐます☺ いか..
- 5/1〜5/3 連続講座「オイリュトミー..
- いかにして人が高い世を知るにいたるか読書..
- この本の翻訳について〜オンライン読書会「..
- 滋賀県草津市「いかに人が高い世を知るにい..
- 5/1〜5/3 アントロポゾフィーハウス..
- 滋賀・草津でのアントロポゾフィーの学び
- 3/26(金)第一回発表会のお知らせ 京..
- 3/1〜3/4 言語造形とアントロポゾ..
- 表現する喜び! 水曜・朝 オンライン言語..
- 1〜3月 アントロポゾフィークラス・オン..
- アントロポゾフィークラス・オンラインのご..
- 青森 小さな芸術共同体
- 新年1/4(月)〜1/7(木)連続講座 ..
- 12/6〈日〉青森公演「やさしい世界の終..
- 1/4〜1/7 連続講座「言語造形とアン..
- 滋賀県草津 両親の問診時間 11/17(..
- 11/3(火・祝)京都 言語造形公演 「..