2020年10月21日

ひとつの批評 〜漱石「夢十夜」〜



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今日、言語造形のクラスをしてゐて、
夏目漱石の『夢十夜 第一夜』によつて、
部屋一杯に満ちる悲しみと、
その情の昇華に、
激しくこころを揺さぶられたのでした。


黙読するだけでは、
感じることのできないやうな、
女といふものへの、
漱石の乞ひ求めの切実さと切迫。
男といふものの性(さが)が持つ、
どうしやうもなさからの救ひへの渇望の深さ。


それは、神話に語られてゐる、
イザナギノミコトとイザナミノミコトによる、
「みとのまぐはひ」から、
「黄泉平坂(よもつひらさか)での別れ」以来の、
男と女の間に起こらざるをえない運命の必然を思はせます。


漱石に対する評論は、
全く読んだことはありませんが、
(近々、江藤淳のものを読むつもりでゐるのですが)
言語造形によつて作品が「演奏」されることは、
ひとつの最上の批評になりうるのではないか、
さう実感するのです。




posted by koji at 20:28 | 大阪 ☁ | Comment(0) | 言語造形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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