和歌、そして俳諧(俳句)のやうに、
極限まで切り詰めたことばの響きの内に、
深々と揺蕩ひ、沈み込むやうなこころの営みと、
世のまるごとに亘るやうな精神の運動を包みこむ、
そんなことばの芸術が、
日本といふ国に育つてきました。
「もののあはれを知る」。
その文学の持つ意義を、
昭和の人、小林秀雄もその批評文の中に、
見事に引き継いでゐます。
この「人形」といふ小さな作品は、
しかし、批評文ではありません。
「もののあはれを知る」人が記しとどめた、
文学の持つ機能を深める、
ひとつの金字塔のやうなエッセイです。
行間といふ間(ま)に鎮められてゐる、
もののあはれをわたしも引き上げたい一心で、
この作品に取り組んでゐます。
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