2019年11月30日

幼児教育における芸術としての人形劇


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今日は、たつぷり時間をかけて、
保育園の先生方と、
人形劇をいかに形づくるかに
取り組んでみました。
 
 
人形劇は、
観る者、聴く者を、
一挙にファンタジーの世界へといざなふ、
極めて優れた仕掛けであります。
 
 
ファンタジーとは、
精神の芸術に触れることで、
観る者、聴く者の意欲の力が昂ぶり、
自分のこころの奥から溢れ出る、
想像力といつてもいいでせう。
 
 
そんなファンタジーの世界へといざなふべく、
演者に要求されるのは、まづ何よりも、
深い息遣ひです。
 
 
その息遣ひが、
物語を語るその語りやう、
人形を動かすその手振り、
一語一語、一挙手一投足に、
通ふまで練習することなのです。
 
 
写真のやうに、
ひとりが語り、
ひとりが人形を動かす場合、
ふたりの息が合ふことがとても大切なことです。
 
 
その息遣ひから生まれる、
ことば遣ひ、
身の動きが、
人形劇まるごとを、
精神の衣に包みこみます。
 
 
その精神の手触りこそ、
幼な子が求めてゐるものです。
 
 
物語を説明するやうな、
人形の動きも効果音も要りません。
 
 
造形されたことばと、
極めて抑制された人形の動き。
 
 
それがありさへすれば、
精神の手触りを実感することのできる、
幼な子も大人も楽しむことができる、
極めて創造的な人形劇が生まれて来ます。
 
 
今日の研修を通して、
先生方皆さん、
人形劇に通ふ精神の法則を体感されたやうな、
満たされたお顔をされてゐました。
 
 


posted by koji at 20:37 | 大阪 | Comment(0) | 講座・公演・祝祭の情報ならびにご報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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