
こころの太陽の光の中でわたしに生じる、
考へることの豊かな実り。
みづからを意識することの確かさにおいて、
すべての感じ方が変はる。
わたしは喜びに満ちて感覚することができる、
秋の精神の目覚めを。
「冬はわたしの内に、
こころの夏を目覚めさせるだらう」
Es sprießen mir im Seelensonnenlicht
Des Denkens reife Früchte,
In Selbstbewußtseins Sicherheit
Verwandelt alles Fühlen sich.
Empfinden kann ich freudevoll
Des Herbstes Geisterwachen:
Der Winter wird in mir
Den Seelensommer wecken.
秋が深まつてきた。
それまでの曖昧で不安定だつた
考へる力の焦点が定まつてきて、
本当にこころから考へたいことを
考へられるやうになつてくる。
考へたいことを考へる。
その内なる行為こそが、
こころに太陽の光をもたらす。
それは、わたしの場合、
本当に喜ばしいことで、
考へる力に濁りがなくなつてくると、
感情も清明になり、
意欲にも火がついてくるのだ。
そして、本、文章、テキスト、さらには、
人とのいい出逢ひに恵まれるやうになつてくる。
生きることの意味。理想。希望。
それらの考へと情が、
わたしにとつて何よりも気力と意欲、
そして喜びを起こしてくれる。
そのことを実感できる日々はありがたいものだ。
見えるものについてただ無自覚に考へ、
なんとなく思ひ続けてゐるよりも、
見えないものへの信を深めるやうな、
考へと情を育んでいくことが、
どれだけ、こころを目覚めさせることか!
ものがただ並んでゐる平面を生きることよりも、
ものといふものにおける垂直を生きること。
秋から冬への生活とは、
そのやうな「ものへゆく道」
「深みを見いだす生活」になりえる。
日々のアップ・アンド・ダウンはある。
しかし、週を経るごとに、
こころが織り目正しく織りなされていく。
そして、「わたしがあること」の
安らかさと確かさをもたらしてくれる。
ありがたいことだと思ふ。
こころの太陽の光の中でわたしに生じる、
考へることの豊かな実り。
みづからを意識することの確かさにおいて、
すべての感じ方が変はる。
わたしは喜びに満ちて感覚することができる、
秋の精神の目覚めを。
「冬はわたしの内に、
こころの夏を目覚めさせるだらう」
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