昨日、今日と、
日能研の下藤 陽介さんの肝煎りによつて、
東京の江東区にある、
ふたつの私立中・高校へ伺わせていただきました。
(下藤さん、どうもありがたうございました!)
昨日は、江東区東雲にある、
かえつ有明中学校・高等学校。
来月、11月に、高校生たちに特別授業として、
和歌のワークショップをするのですが、
まづは、国語の先生方と図書室司書の方とで、
言語造形を体験していただきました。
テキストは、
本居宣長読み下し文による『古事記』と、
中島敦『山月記』。
先生方は、
それらのテキストに、
まさに体当たりで挑んで下さいました。
印刷されてゐる文字を、
空間に生き物としてありありと甦らせる言語造形。
この芸術に初めて触れられたのにも関はらず、
先生方のその理解のダイレクトなこと。
先生方のそのご理解の直接性、深みは、
国語教育の長いご経験から、
長い自問自答の重なりから、
即座に摑まれた感覚の鋭さに基づいてゐること。
わたし自身、深く感銘を受けました。
ことばの働きに通じてゐない若者たちの現況。
それは、
わたしたち親の世代の国語力の反映に他なりません。
わたしたちは、これから、
どのやうな国語教育を模索・敢行していくことができるか。
国語教育を、
言語造形から、
創り始めて行く。
わたしは、
そんなプロジェクトを起こしていくことはできないか、
そのことをずつと考へ続けてゐます。
これから先生方と語りあふことができれば、
さう希つて止みません。
そして、今日は、
江東区清澄にある中村中学・高等学校にお邪魔しました。
来年の3月29日(日)にする、
東京言語造形公演『 我らが神秘劇 をとめ と つるぎ 』。
その公演のためのホールを見させていただきました。
人の声がまろやかに優しく、かつ、明瞭に響く、
とても優れたホールでした。
担当して下さる中村高等学校の先生も、
言語造形にご関心を抱いて下さり、
12月に、
先生方で言語造形のワークショップをすることも決まりました。
わたしは、国語教育は、
国史教育と並んで、
国創りの根幹をなす大切なものだと考へてゐます。
新しい時代を生きる若い人たちのために、
新しい国創りのために、
少しずつ、種を蒔いて行きたいと思ひます。
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