2019年09月20日

剣を研ぐ 〜意欲の育み〜

 
21558878_1520936071319767_5200177009765227118_n.jpg

 
 
毎朝、寝床から起き上がる意欲、歩き出す意欲、仕事に行かうといふ意欲、人と会はうといふ意欲、何かを学ばうといふ意欲、それらの意欲が湧き上がつてくるのはどうしてなんだらう。
 
 
もし、この意欲がこの身に授けられてゐなかつたとしたら、わたしたちは、寝床から起き上がれないだらう。仕事場に行かうとして駅に何とか着きはしたものの、電車がホームに入つて来ても、ドアの前で立ち尽くしてしまふかもしれない。
 

人の意欲。
 
 
それは、どこから、誰から、与へられてゐるのだらう。
 
 
我が国の神話において、人の意欲といふものが、つるぎとしてかたどられてゐる。
 
 
それは、常に、未来へと立ち上がり続ける剣(つるぎ)だ。
 
 
建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと)によつて八俣遠呂智(やまたおろち)の尾から取り出された剣、草薙(くさなぎ)の剣だ。
 
 
殺し合ふための剣ではなく、こころに妄念のやうにのさばり生へる草を薙ぎ祓ひ、人が己れの足で歩くことができるこころの道、人が己れの腕で耕すことのできるこころの田、人と人とがこころから出会へ、睦みあへる広々とした野原を現出させるための剣だ。
 
 
その剣は、建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと)によつて高天原の天照大御神に預けられ、その上で、天照大御神から地上に降臨するホノニニギノミコトに授けられた。
 

その剣は、意欲の力として、ひとりひとりの人に神より授けられ、ひとりひとりの人によつて未来へと掲げられる。
 
 
それは、血の中に流れる鉄の剣である。
 
 
死の後の世にまで届く剣だ。
 
 
この剣の働きは、とりわけ、歯が生へ変はるまでの幼児期に育まれる。
  
 
そして、この意欲の働きは、大人になつてからも、自己教育としてみづから育んでいくことができる。
 
 
わたしも、この剣を、毎日、研ぎ続け、高く、低く、掲げ続けていきたい。
 
 
 


posted by koji at 08:39 | 大阪 ☁ | Comment(0) | アントロポゾフィー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。