
和歌山でげんごぞうけいによる演劇に取り組んでゐるグループ「親子えんげき塾 ことばの泉」のメンバーの方が書いて下さった記事のご紹介。
演劇といふ芸術に取り組んでいく中で何が喜びかと言ふと、言ふ迄もないことかもしれませんが、「共に創つてゆく」といふことです。
しかも、普段は触れたこともない他人の手や肩や背中に触れて、摑んで、取つ組み合ひながら、創つてゆく。
腕や脚といふ箇所は、人体のなかで、とりわけ、宇宙と繋がる場所だからこそ、その箇所をたわわに使つて、他者といふ宇宙と繋がりつつ、交はりつつ、劇を創り上げて行くのです。
また、ことばの芸術であるがゆゑに、共演者と息を合はせること。
たとへ自分のセリフでない時でさへも、共演者が話してゐるその呼吸に合はせて無言でゐながら自分も呼吸をし、外側には見えなくても、共演者の声に注意深く耳を澄ましつつ、見えない身ぶりをしてゐますと、この記事にも書いて下さつてゐるやうに、汗だくになります。
演劇は、息遣ひによる耳には聴こえない合奏、もしくは交響曲とも言へるのです。
双子座は、ことばの芸術を感覚する感官を天で支へてゐる星の宮です。
その双子のやうに、大人になつた今、子どもの時のやうに互いの身体に触れ合ひながら芸術を通して汗を流す。
かういふ練習は、人を甦らせます。
そして、その人をますますその人にしていきます。
なぜなら、人は他者をリアルに迎へてこそ、己れといふものを感じ、知りゆくからです。
他者が、世が、人には必要です。
親子えんげき塾 ことばの泉の皆さん、どうもありがたう!
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