2019年03月18日

ことばは美しい音楽


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俵屋宗達『源氏物語関屋澪標図屏風』
 
 
『源氏物語』を読み続けてゐる。
 
今日も歩いて住吉大社に行つたのだが、第十四帖「澪標」にて、光源氏と明石の御方とのたまさかの出逢ひの場とされるところに、自分が立つてゐるといふのも、不思議な氣がした。
 
江戸初期の頃、松永貞徳といふ歌人が記した歌学書『戴恩記
(たいおんき)』に、こんな逸話が載せられてある。
 
文学の師匠・九条稙通(たねみち)公が貞徳に言つた。
「『源氏』を一度、わたしの前で読んで御覧なさい」
 
貞徳はいぶかしく思つたが、言はれるがままに一節を読み上げると、「すなほに読むとは存ずれど、そなたのはみな訛りです」とお笑ひあり、ご自身で読まれた。
 
これを聴いて貞徳は初めて、源氏物語が何であるかが分かった、と言ふ。
 
一体、その音声は、どんな響きだつたのだらう。
 
 
 
 


posted by koji at 23:01 | 大阪 | Comment(0) | 断想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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