
本日三月十一日付産経新聞掲載の【正論】『保守思想を鍛錬して国柄を守れ 文芸評論家・小川榮太郎』を読む。
あと一か月少しで平成の御代も終はるが、この三十年間以上にもわたる「保守大敗北」に、わたしたちはどう身を処していくことができるか、ここで新しく、骨身に沁みて考へざるをえない。
人が人としてまつたうに存在していくことができるために、言霊を傷つけずに言挙げしていくことができる言語力を、わたしたちは鍛錬して己れのものにしていかねばならない。
小川氏が勧めてゐる、小林秀雄と岡潔の対談集『人間の建設』のやうな読む者に親切で平易な一書から始め、さらに「保守を思想として積算し続ける鍛錬」のために、わたしたちは読むべき書物の系譜を打ちたてていかねばと思ふ。
読むべき本を読む。
そのことからしか、人のうちに精神は樹立できない。
ことばからことばへのリレー。
それが、この国をこの国たらしめてきたのだから。
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