2019年03月07日

こころのこよみ(第47週) 〜揺れ動く感情の向かう側〜


IMGP0301.JPG 
写真は、奈良県桜井市の等禰神社



世のふところから甦つてくるだらう、
 
感官への輝きを息づかせる繰りなす喜びが。
 
その喜びは見いだす。わたしの考へる力が、
 
神々しい力を通して備へられ、
 
力強いわたしとして内に生きてゐることを。
 
ルドルフ・シュタイナー
 
 
 
Es will erstehen aus dem Weltenschosse,
Den Sinnenschein erquickend Werdelust,
Sie finde meines Denkens Kraft
Gerüstet durch die Gotteskräfte
Die kräftig mir im Innern leben.
 
 
 
喜び、哀しみ、安らぎ、恐れ、慈しみ、怒り・・・・。
 
わたしたちは、いま、近づいて来る春に備へて、様々な感情を味はつてゐます。
 
感情といふものは、人のこころをときめかしもするし、落ち着かせてくれたりもしますが、時に、ざわつかせ、掻き乱しもします。
 
わたしたちのこころは、シンパシーとアンチパシーの間で、常に揺れ動いてゐます。
 
しかし、人は、そのシンパシー、アンチパシーのままにこころを動かされるだけでなく、その間に立つて、そのふたつの間合ひをはかり、そのふたつを引き合はせつつ、バランスを保ちつつ、静かなこころでゐることもできるのです。
 
立ち止まつて、息を深くしてみませう。
 
さらに、ものをじつと、見つめてみませう。
 
乱れてゐた呼吸と心拍も整つて来ます。
 
さうして、静かな一点に立つことができたら、それまでこころを支配してゐた感情そのものが、このわたしに何を教へようとしてゐたのかに気づくことができます。
 
喜びであれ、悲しみであれ、感情こそが、実は、わたしたちの導き手です。
 
感情こそが、そのさらに内側に、「考へる力」としての〈わたし〉が控えてゐたことを教へるきつかけを与へてくれます。
 
その〈わたし〉を見いだすには、シンパシーとアンチパシーとの間に静かに立つ練習が要ります。
 
その練習を通して見いだされる〈わたし〉は、神々しい力と共にある、これまでよりも力強い〈わたし〉です。
 
 

 
世のふところから甦つてくるだらう、
感官への輝きを息づかせる繰りなす喜びが。
その喜びは見いだす。わたしの考へる力が、
神々しい力を通して備へられ、
力強いわたしとして内に生きてゐることを。
 
 
 



posted by koji at 23:35 | 大阪 ☁ | Comment(0) | こころのこよみ(魂の暦) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
■ 新着記事
ことばが甦るとき 〜甦りの祭り(復活祭)の日にちなんで〜 (04/20)
こころのこよみ(第1週) 〜甦りの祭り(復活祭)の調べ〜 (04/20)
鏡像 (04/18)
4/20(日)復活祭からの「こころのこよみ」オンラインクラス (04/14)
学んだことは忘れていい (04/13)
こころのこよみ(第52週) (04/11)
毎週月曜夜のオンライン読書会『シュタイナー 子どもの教育』へのご案内 (04/09)
祈り (04/09)
これから子どもたちと創ってゆきたい国語の時間 (04/09)
5/7(水)からのシュタイナー著「いかにして人が高い世を知るにいたるか」毎週水曜日夜オンラインクラスへのご案内 (04/03)
■ カテゴリ
クリックすると一覧が表示されます。
ことばづくり(言語造形)(244)
アントロポゾフィー(181)
断想(572)
講座・公演・祝祭の情報ならびにご報告(459)
こころのこよみ(魂の暦)(497)
動画(333)
農のいとなみ(1)
うたの學び(88)
神の社を訪ねて(37)
アントロポゾフィーハウス(92)
声の贈りもの(5)
読書ノート(71)
絵・彫刻・美術・映画・音楽・演劇・写真(41)
ことばと子どもの育ち(13)
「ことよさしの会」〜言語造形に取り組む仲間たち〜(11)
■ 最近のコメント
5/7(水)からのシュタイナー著「いかにして人が高い世を知るにいたるか」毎週水曜日夜オンラインクラスへのご案内 by 諏訪耕志 (04/11)
待ち望まれてゐることばの靈(ひ)〜「こころのこよみ」オンラインクラスのご案内〜 by 諏訪耕志 (04/03)
こころのこよみ(第1週) 〜甦りの祭り(復活祭)の調べ〜 by (04/09)
12/10(土・夜)12/11(日・朝)オンライン講座「星の銀貨」を通して〜人への無理解と憎しみについて〜 by アントロポゾフィーハウス (12/07)
穏やかで安らかなこころを持ち続けること、しかし、目覚めること by 諏訪耕志 (04/23)
■ 記事検索
 
RDF Site Summary
RSS 2.0