写真は、奈良県桜井市の等禰神社
世のふところから甦つてくるだらう、
感官への輝きを息づかせる繰りなす喜びが。
その喜びは見いだす。わたしの考へる力が、
神々しい力を通して備へられ、
力強いわたしとして内に生きてゐることを。
ルドルフ・シュタイナー
Es will erstehen aus dem Weltenschosse,
Den Sinnenschein erquickend Werdelust,
Sie finde meines Denkens Kraft
Gerüstet durch die Gotteskräfte
Die kräftig mir im Innern leben.
喜び、哀しみ、安らぎ、恐れ、慈しみ、怒り・・・・。
わたしたちは、いま、近づいて来る春に備へて、様々な感情を味はつてゐます。
感情といふものは、人のこころをときめかしもするし、落ち着かせてくれたりもしますが、時に、ざわつかせ、掻き乱しもします。
わたしたちのこころは、シンパシーとアンチパシーの間で、常に揺れ動いてゐます。
しかし、人は、そのシンパシー、アンチパシーのままにこころを動かされるだけでなく、その間に立つて、そのふたつの間合ひをはかり、そのふたつを引き合はせつつ、バランスを保ちつつ、静かなこころでゐることもできるのです。
立ち止まつて、息を深くしてみませう。
さらに、ものをじつと、見つめてみませう。
乱れてゐた呼吸と心拍も整つて来ます。
さうして、静かな一点に立つことができたら、それまでこころを支配してゐた感情そのものが、このわたしに何を教へようとしてゐたのかに気づくことができます。
喜びであれ、悲しみであれ、感情こそが、実は、わたしたちの導き手です。
感情こそが、そのさらに内側に、「考へる力」としての〈わたし〉が控えてゐたことを教へるきつかけを与へてくれます。
その〈わたし〉を見いだすには、シンパシーとアンチパシーとの間に静かに立つ練習が要ります。
その練習を通して見いだされる〈わたし〉は、神々しい力と共にある、これまでよりも力強い〈わたし〉です。
世のふところから甦つてくるだらう、
感官への輝きを息づかせる繰りなす喜びが。
その喜びは見いだす。わたしの考へる力が、
神々しい力を通して備へられ、
力強いわたしとして内に生きてゐることを。
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