
「親子えんげき塾 ことばの泉」の皆さんと和歌山での新年会。
料理は旨い、酒も旨い、昨年暮れのキリスト生誕劇を演じ終えて、言語造形といふことばの芸術に開眼され始めた皆さんとの会話もとてもとても楽しい。
芸術について、からだで感じることのできたリアルな事柄、そしてそこから生まれた新しい認識を語り合ふことは、本当に楽しいのです。
今日、新年会に参加されなかつたメンバーの方々も含めて、皆さん本当にありがたうございました。勿体ないほどの素敵な花束までいただきました。皆さんのお気持ちが、本当に嬉しいです。
さて、こんな話をさせてもらひました。
Aといふ道と、Bといふ道が、ある。
Aといふ道は、精一杯、全力で言語造形の舞台に立つことで、自己実現を目指す。それまでの自分自身のあり方から、一皮も二皮も脱皮して、新しい自分自身を発見することを目指す道です。一生懸命やつた自分自身を自分自身で認めてあげること、それを学ぶ道です。
Bといふ道は、自己実現といふものは、結果としておのづと生じるものであり、むしろ、ことばに仕えること、ことばの精神により深く入つて行くことを目指す道です。芸術としての精度を深めていく道ですので、終わりはありません。しかし、その道は、利点があつて、その人その人には様々な個性がありますが、この道を歩んで行くうちに、おのづとエゴが抜け落ちていく道でもあります。さうして、自分たちの行為を通して、世にたいせつな何かを訴えていきます。
Aといふ道も、Bといふ道も、つまるところ、重なつていくのですが、しかし、人によつては、その微妙な違ひが、やがて大きな違ひになつてゆくのだけれども、皆さんは、これからも言語造形を通してお芝居を創つていく上で、どちらを選びますか。どちらを選んでも自由なのです、といふことをお話ししました。
「ことばの泉」のメンバーが早速、今日のことを記事に上げてくれました。ここに転載させてもらひます。
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ことばの泉、生誕劇打ち上げ兼新年会。
昨年は本当に演劇を通して、濃い時間を過ごしました。
今日来れないメンバーもいましたが、前日にシェアリングし、今後のことばの泉の理念も話し合いました。
昨年の生誕劇への取り組みが私たちにもたらしたものは、とても大きかった。
今やっと、親子えんげき塾ことばの泉が本当の意味で始まります。
今年の活動もとても楽しみです。
諏訪先生とともに、ことばの世界、ことばの力を身をもって体験したいと思います。


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