2019年01月06日

光の矢 〜往馬大社を訪ねて〜


49495991_2028586857221969_3335834204687564800_n.jpg


大阪と奈良の県境にある生駒山の東の麓に鎮座されてゐる往馬(いこま)大社。
 
そこは、夫婦神、伊古麻都比古神(いこまつひこのかみ)と伊古麻都比賣神(いこまつひめのかみ)がお祀りされてゐます。
 
生駒山を御神体に生駒谷十七郷の氏神としてお祀りされてゐますが、毎年秋に火祭りが行なはれてゐることから火の神としてもお鎮まりになつていらつしやるやうです。
 
火の神といふことは、日の神、陽の神であります。
 
その往馬(いこま)大社に差し込む陽の光の矢。
 
樹木を火で燃やすことから生まれる煙、それは陽の光の対極にあるものですが、それゆゑに、その煙の中を貫く陽の光が明瞭に空間に顕れてゐます。
 
それは天から射放たれた矢。
 
それは、稲を稔らせ、人のこころと生命を賦活させます。
 
そして、古くは、海人族が日の神を招ぎ迎える神事の具が、弓矢だつたさうです。
 
そのなにゆゑかが、前住吉大社宮司の真弓常忠氏の幾冊もの著作にて考察されてゐます。
 
1月13日のお弓はじめと云はれてゐる住吉大社の御結鎮神事(みけちしんじ)との関はりも気になつてゐます。
 
それらのことがらが、日本の精神の世でとても複雑に絡みあつてゐるやうです。
 
そこから、なぜ、往馬大社に、気長足比賣尊(おきながたらしひめのみこと・神功皇后)、足仲津比古尊(たらしなかつひこのみこと・仲哀天皇)、譽田別尊(ほむだわけのみこと・応神天皇)等の方々がお祀りされてゐるのかも、より深い見地から見いだされていくかもしれません。
 
神社に今も伝はつて残されてゐる神事、祭事を訪ねる。
 
そして、長い長い皇室の伝統を身をもつて顧みる。
 
さらに、それらをその精神の躍動するままにことばの芸術として記してゐる古典文学。
 
それらを少しずつでも体験、精査していくことで、日本の精神を芸術的に探求しつつ、この時代を活き活きと生きて行くことへと繋がるならば・・・。
 
そんな希ひをもつてゐます。


posted by koji at 23:28 | 大阪 ☀ | Comment(0) | 神の社を訪ねて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
■ 新着記事
アドリブでお話を語ってみる (01/19)
こころのこよみ(第41週) (01/18)
『パーマカルチャーセンタージャパン代表設楽清和さんとのトークライブ』 ひのみやこ 日本文化に根ざすシュタイナー教員養成講座 @宮城蔵王 清水絢子 高橋愛満 諏訪耕志 (01/18)
もののあはれを知る人を育てる教育 〜宮城蔵王 ひのみやこ 主催 日本文化に根ざすシュタイナー教員養成講座〜 (01/12)
こころのこよみ(第40週) (01/10)
わたしたちの縄文文明の甦り 宮城蔵王シュタイナー教員養成講座へのお誘い (01/10)
自然に包まれて (01/09)
無名の美 (01/07)
世は美しい 〜1/29(水)ひのみやこ 教員養成オンライン・プレ講座へのお誘い〜 (01/07)
オンライン説明会&トークライブ&プレ講座のご案内と講師陣ご紹介I〜宮城蔵王 ひのみやこ 主催 第1回 日本文化に根ざすシュタイナー教員養成講座〜 (01/07)
■ カテゴリ
クリックすると一覧が表示されます。
ことばづくり(言語造形)(243)
アントロポゾフィー(180)
断想(569)
講座・公演・祝祭の情報ならびにご報告(452)
こころのこよみ(魂の暦)(485)
動画(319)
農のいとなみ(1)
うたの學び(88)
神の社を訪ねて(37)
アントロポゾフィーハウス(92)
声の贈りもの(5)
読書ノート(71)
絵・彫刻・美術・映画・音楽・演劇・写真(41)
ことばと子どもの育ち(13)
「ことよさしの会」〜言語造形に取り組む仲間たち〜(11)
■ 最近のコメント
待ち望まれてゐることばの靈(ひ)〜「こころのこよみ」オンラインクラスのご案内〜 by 諏訪耕志 (04/03)
こころのこよみ(第1週) 〜甦りの祭り(復活祭)の調べ〜 by (04/09)
12/10(土・夜)12/11(日・朝)オンライン講座「星の銀貨」を通して〜人への無理解と憎しみについて〜 by アントロポゾフィーハウス (12/07)
穏やかで安らかなこころを持ち続けること、しかし、目覚めること by 諏訪耕志 (04/23)
教育の根本 by 諏訪耕志 (06/21)
■ 記事検索
 
RDF Site Summary
RSS 2.0