次女と一緒に住吉大社に初詣に出かけました。(長女はすでに友達とお参りを済ませてゐました😊)
わたしたちは地元の者でもありますので、人があまり来ないやうな場所を通りながら、お参りを何とか済ませることができたのですが、それにしても、物凄い人出の多さでした。
次女が引いたおみくじに載せられてゐた和歌。
難波江(なにはえ)の空にやどれる月を見て
またすみのぼる我が心かな
藤原敦頼(ふじはらのあつより)
本当に素敵な歌です。
調べてみますと、この歌人・藤原敦頼は平安末期の歌人で、歌を詠むこころ、あまりにも篤く、毎月、和歌の神・住吉大社に「我によき歌を授けたまへ」とお参りを欠かさなかつた方ださうです。
また、藤原俊成が彼の歌を十八首選んで和歌集に選録したその夜、夢にすでに亡くなつてゐた敦頼が出て来て、涙を流して喜んでをられるのを見て、二首追加して二十首選録したといふことです。
そのやうな、歌にいのちを捧げたやうな古き人の歌。
大吉のおみくじと共にその歌と歌人の精神が一千年後の日本人に伝へられていくこと。
それは、ひとつの文化の継承のかたちでせうし、我が国の昔ながらの素晴らしい国語教育、歴史教育のありかたでせう。