皆が皆、横並びになるやうな生き方に甘んじず、ひとりひとり、高みを目指す生き方をすればいい。
各々の精神の向きに従つて、男も女も切磋琢磨して己れを磨けばいい。
わたしは、先人に学びたい。
先人とは、生きてゐる現世の人ではない。
この世を去つて数十年、数百年、数千年経つても、厳としてわたしのこころの前に直立してゐる方々である。
彼らが残した仕事の価値は、時の流れの試練をくぐり抜けて、今も果てしなく重く、高い。
彼らが残したのは、「ことば」である。書かれた「ことば」である。
その「ことば」は、ひつそりと静かに慎んでゐながら、それを読みに来る人、聴きに来る人、摑みに来る人を待つてゐる。
その「ことば」にあらはれる人のこころに思ひを致すことがたいせつである。
そしてこれからは、そのやうなこころが成り立つ環境を配慮しなければと考へてゐる。
人のこころを精神に向かつて高く育て上げる環境を創つていきたいと思ふ。
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