
平櫛田中作「尋牛」
いま懸命になつて学び勉強してゐることが、己れのことば、己れの力となつて世に羽ばたいていく。
それは、おほよそ、十年後である。
人に於いては、何事も、熟し、稔りを迎へるには、十年を要する。
ひとつのことを毎日懸命になつて、十年やり続けてみる。それは必ずその人の技量となつて世に働きかけ始める。
もちろん、その道に終はりはなく、二十年、三十年と学びは続くだらう。
今日一日、懸命。今日一日、懸命。そんな生き方をしていきたい。
子どもたちや若い人たちにも理屈ではなく、知識でもない、そのやうな人のあり方を身をもつて伝へていきたく念ふ。
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