
しかし、かうして、毎朝、「今日も学ぼう、学ぼう」といふ意欲が湧いてくるのはどうしてなんだらう。
学んで、学んで、何をしたい?何になりたい?
分からない。
ただ、人様と深い喜びを分かち合ひたい。
その意欲とは、常に、未来へと立ち上がり続ける剣(つるぎ)だ。
スサノオノミコトによつてヤマタノオロチの尾から取り出された剣、草薙(くさなぎ)の剣だ。
殺し合ふための剣ではなく、草を薙ぎ、人が歩くことができる道、人が耕すことのできる田、人と人とが睦みあへる広々とした野原を現出させるための剣だ。
その剣は、スサノオノミコトによつて高天原の天照大御神に預けられ、その上で、天照大御神から地上に降臨するホノニニギノミコトに授けられた。
その剣は、意欲の力としてひとりひとりの人に授けられ、ひとりひとりの人によつて未来へと掲げられる。
死の後の世にまで届く剣だ。
わたしも、この剣を毎日研ぎ続け、掲げ続けていくのだ。