2017年09月05日

ことばの秘儀としての詩作と言語造形


2017-08-202014.25.50.jpg

この8月のお盆の頃に、北海道で行つた講座『詩作と言語造形』のこと。
 
稲尾教彦さんによる詩作への導き。
 
それは、こころといふ内なる自然と、林に息づいてゐる植物や虫たち、そして風や光といふ外なる自然とが、触れあふときに生まれてくる、ことばの秘儀への導きでもあつた。
 
そのプロセスが、稲尾さんによつて記されてゐる。
 
言語造形といふことばを発する芸術も、ことばというものの中に、内なる自然と外なる自然とが重なりあふときを探り求める、ことばの秘儀である。 

 
最近の稲尾さんのブログからその文章を写させてもらひました。
http://godosha.seesaa.net/article/453183321.html
 
改めて、稲尾さん、そして講座に参加して下さつた皆さんに、感謝、感謝、感謝。
 
「夏はわたしに、みづからを捧げてくれた」
(ルドルフ・シュタイナー『こころのこよみ 第23週』より)
 
あの講座を思ひ出すと、そんな夏だつたと感じる。
 
この講座は、あまりにも魅力的だと思ふので、近いうちに関西でも行ひたい。
 
 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
 
一昨日、ひびきの村サマープログラム「詩作と言語造形」の講座5日間が終わりました。昨年に引き続き、二回目となる今講座。
 
林の中に入り、徐々に林の静寂と親しくなってゆくという過程を踏まえ、こころの中に、ある空間を作り出すことをしてきました。
 
そして、その内的な空間をキャンバスに、自らの、真心の手触り、ぬくもりを感じつつ、ことばを紡いでゆく。
 
注意深く植物と目を見合わせる。
注視するとは、どういうことなのか。
止観し、一点を見つめることの意味は・・・。
 
目を閉じ歩く。写真を目の内に収めるようにして、光の像の中を歩く。
 
音や光や風が、次第にもうひとつの手触りを持って、こころに響いてくる。
 
植物の呼吸のようなしじまを見つめる。
そこにことばを交わし、本当に大切な問いをもち、植物とわたしに向き合う。
 
僕にとって詩を書くということの、本当に大切にしていることをお話しつつ、進めていった詩作の時間でした。
 
 
 
そして、言語造形をとおして、深い息遣いの中で、身振りを伴い、ことばを動きの中で、生きて、生きて、生ききってゆく。
 
ことばそのものの力と生命を、教え導いてくださった言語造形家の諏訪耕志さん。
 
諏訪さんのご指導が、詩をどれほどこの世に羽ばたかせてゆけたか。
 
詩作と言語造形は、ことばと人の源泉へ至ろうとする、どこかで共鳴する二つの道のように思います。
 
身振りの中で、ことばの音韻・衝動を動き、舞い、詩を声にし、
息を吐ききり、次のことを何も考えず求めず、ただ一心不乱に詩そのものに生きること。
 
それは人の全存在を、生ききる、ということではないか。
 
ご参加のみなさんにこころから胸打たれました。何度も涙しました。
ご参加の方皆さんとともに、作り上げてきました。
共に講座を担当してくださった諏訪耕志さん、ご参加くださったみなさま、本当に素晴らしい時間を共有できたことに感謝しています。ありがとうございました。
 
稲尾教彦さん記


posted by koji at 00:24 | 大阪 ☁ | Comment(0) | 講座・公演・祝祭の情報ならびにご報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
■ 新着記事
〜エーテルの世との繋がり〜 5/7(水)からの「いかにして人が高い世を知るにいたるか」オンラインクラスへのご案内 (04/30)
こころのこよみ(第2週) (04/29)
地上の花々 それは天上の星々の照り返し (04/28)
滋賀シュタイナー ちいさいおうち園での語らい (04/27)
アントロポゾフィー 人であることの意識 (04/24)
三羽の揚羽蝶 (04/24)
ひとりひとりの歩幅 (04/23)
京都市伏見区醍醐勝口町でのことばの家 ことばづくり(言語造形)クラスのご案内 (04/23)
ことばが甦るとき 〜甦りの祭り(復活祭)の日にちなんで〜 (04/20)
こころのこよみ(第1週) 〜甦りの祭り(復活祭)の調べ〜 (04/20)
■ カテゴリ
クリックすると一覧が表示されます。
ことばづくり(言語造形)(244)
アントロポゾフィー(182)
断想(575)
講座・公演・祝祭の情報ならびにご報告(461)
こころのこよみ(魂の暦)(498)
動画(334)
農のいとなみ(1)
うたの學び(88)
神の社を訪ねて(37)
アントロポゾフィーハウス(92)
声の贈りもの(5)
読書ノート(71)
絵・彫刻・美術・映画・音楽・演劇・写真(41)
ことばと子どもの育ち(13)
「ことよさしの会」〜言語造形に取り組む仲間たち〜(11)
■ 最近のコメント
5/7(水)からのシュタイナー著「いかにして人が高い世を知るにいたるか」毎週水曜日夜オンラインクラスへのご案内 by 諏訪耕志 (04/11)
待ち望まれてゐることばの靈(ひ)〜「こころのこよみ」オンラインクラスのご案内〜 by 諏訪耕志 (04/03)
こころのこよみ(第1週) 〜甦りの祭り(復活祭)の調べ〜 by (04/09)
12/10(土・夜)12/11(日・朝)オンライン講座「星の銀貨」を通して〜人への無理解と憎しみについて〜 by アントロポゾフィーハウス (12/07)
穏やかで安らかなこころを持ち続けること、しかし、目覚めること by 諏訪耕志 (04/23)
■ 記事検索
 
RDF Site Summary
RSS 2.0