2017年06月26日

『禁中』白楽天  〜執行草舟氏『友よ』より〜


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門厳にして九重(きゅうちょう)静かに
窓幽にして一室閑(いっしつ かん)なり
好し是れ心を修する処
何ぞ必ずしも深山に在らん

(『禁中』白楽天)
 
 
執行草舟氏はその著書『友よ』の中に、この白楽天の詩を取り上げてゐます。
 
 
●人々が住むその家を本当に大切にしたならば、そこはまぎれもなく、各々の人にとっての宮中になるという意味で、我が家を禁中と表現しているのだ。
 
●「門」を厳重にして、念には念を入れて戸閉まりをし、また出入りをする人間の質を選ばなけばならない。そうすれば、宮中と同じ厳粛さが生まれ、思索を行うにまたとない、静かな環境を我々に提供してくれる。
 
●肉眼をもってみえないものを「幽」と言う。つまり、外を見ない人間にならねばならぬ。『静にして閑』とは、この世の中で最も豊かな場所を表す。それは自己が意志で創るのである。
 
●心とは実に繊細な生き物なのだ。心は、真に美しく静かで豊かな場所でしか育むことはできない。だから、自己の心を修練し育み成長させる人物は、その環境を生み出す勇気をもたなければならない。
 
●自分のいる場所で、いつでも宮中のような静けさを創り、深山へ籠ったような深遠さを創り出せる人こそが真の人物なのだ。このことがわかれば、自分の家はこの世で最高の場所となり、自分の周りは最高の環境をいつでも維持できるようになる。またそのようにならなければ、人間は、決して本当の心の修練はできないのだ。
 
 
 
「己れ」「家」「宮」とは、大切に守り育みたいものを、じつと見つめる場所。
 
その人の意志次第で、そのやうな時と場所を意識的に創ることができる。
 
その人の意志次第で。

いつでも、どこでも。





posted by koji at 13:12 | 大阪 ☁ | Comment(0) | 読書ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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