2017年03月16日

岡倉天心『茶の本』を讀んで


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天心の詩情溢れる文章。
英文で執筆されたものを、
桶谷秀昭氏の飜譯で讀む。
 
茶が供され、茶が服される。
その一點一事を眞ん中に、
人と人とが、
人と空間とが、
人と自然とが、
人と宇宙とが、
自由な闊達さと安らかな休息の調べを奏でる。
 
さういふ空間と時間が、
いかにして成り立つのか。
茶室といふ場で、
宇宙の大いなる息遣ひとの調和が、
茶人によつていかに織りなされるのか。
茶といふものをあひだにする、
人と人との磨かれたこころのありやうが、
いかにその空間と時間を無限に深いものにしうるのか。
日本人が美の神にいかにして仕へてきたか。
またそのためにいかにして己れを律することに努めたか。
この本では、
それらのことが磨かれたことばで述べられてゐる。
 
小册子だが、
あまりにも拔き書きしたい名文に溢れてゐる。
ひとつだけ書き冩してみる。
  
  おのれを美しくしなければ、
  美に近づく權利がない・・・
  茶人たちは藝術家以上の何ものか、
  藝術それじたいにならうとした。



posted by koji at 21:13 | 大阪 ☁ | Comment(0) | 読書ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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