今週の土曜日、2月20日の「ことばの家」言語造形演劇クラス発表会、
『安達原』が迫ってきました。
この『安達原』は能のテキストであり、
諸研究家によるそれぞれの論があり、
諸流派によるそれぞれの演出がありますが、
このたびの舞台は、
それらのすべての論、すべての演出から離れて、
ことばの芸術作品として、
ただただ戯曲に記されていることばにシンプルに沿うことを試みています。
ことばの響きに応じて、
息遣いに応じて、
どう足を運ぶのか。
どう振る舞うのか。
どうことばを発するのか。
ことばの響きに、繰り返し、繰り返し、耳を傾ける。
そのような稽古を通して、
だんだんと、どうすればいいのかという、
その戯曲に秘められている秘密が明かされてくる。
そうして、演じている者たちは、
この『安達原』という存在が、
いかなる内実を蓄え、
いかなる念いと祈りを発信し、
いかなる精神をのちの代まで貫こうとしているかを、
知るのです。
『安達原』は生きています。
ことばというものは、
当たり前のもの、口を開けばおのずと出てくる自然のもの。
しかし、言語造形を通して、
わたしたちは、自分自身の取り組みいかんによって、
ことばはいくらでも深みを見せてくれるのだということを、
驚きつつ学んでいます。
一本一本の糸のようなひとことひとことのことば。
そのひとつひとつのことばが織りなし合わされて、
ひとつの作品になるとき、
それは、ひとつの織物の仕上がりを目の当たりにするようです。
しかし、それは、完成などとは云うには遠い、
とことわの試みです。
演者ひとりひとりが、
いかに己れみずからを素直な糸の通り道としていくかを試み続ける。
それによって、今回も、
演劇という、ことばの芸術、対話の芸術を織りなしていきます。
わたしどもの永い試みのひとコマを、
味わっていただけたらと希っています。
■ 日時
2016年 2月 20日(土)
開場14時 開演14時30分
■出演
語り 『蛇の輪』 : 諏訪耕志
演劇 『安達原』 : 鹿喰容子 諏訪千晴 中将ゆみこ 村上恭仁子
堀内亜紀 (龍笛)
■ 会場
クレオ大阪中央 4階 セミナーホール
http://www.creo-osaka.or.jp/chuou/access.html
四天王寺前夕陽ヶ丘駅(地下鉄谷町線) 1・2番出口から北東へ徒歩約3分
■ 入場
ご予約 1000円 (中学生以上)
当日 1500円
■ お問い合わせ・お申込み ことばの家
http://www.kotobanoie.net/pray.html#adachi
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