2011年02月03日

ことばと行為の一致

先日、「シュタイナー教育からの文法の授業&言語造形体験講座」を、
奈良の学園前で開きました。

そこでの授業内容の大きな前提として述べたことを、
ここでもお伝えしたいと思います。

これは、ミヒャエル・グレックラーさんの『両親の問診時間』で述べられていたことです。

子どもに文法の授業であれ、何の授業であれ、
まず大きな前提としてあっていいのは、
それを語る大人自身が、
おのれの語ることばとしっかりと結びついていることです。

何かについて語り、何かについて考える。

しかし、わたしたち現代人はとかく、その何かの内にはいず、
その何かと結びついてはいない。

外からその何かについて考え、語る傾きがありますよね。

考えていること、言っていることと、
やっていることとが分かれてしまっている。

せめて、その分かれてしまっている事を自覚しながら考え、語ることができればいいのですが。

特に、子どもに対しては、
そのような習いとなってしまっている結びつきの緩いことばが、
徹底的に力がないことを、
わたしたちは実感し始めています。

まずは、すること。

次に、言うこと。

そして、言うならば、することが伴なっていること。

これが、0歳から7歳、いや、
本来ならば8歳、9歳のあたりまでの子どもに対してとても有効な働きかけです。

その頃までの子どもは、
周りの「すること」「行為」を真似る力がとてもとても強いのですから。

その人間としてのよりふさわしいありかたである、
ことばと行為との一致を、
大人が改めて学べる機会を、
言語造形は差し出しています。

子どもに向き合おうとしている教師の方、大人の方に、
今年はなんとか道を見いだして、
この言語造形を紹介していきたいと考えています。



posted by koji at 22:28 | 大阪 ☀ | Comment(2) | ことばづくり(言語造形) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

いつも、語りのレッスンでも、ブログでも とても大切なことを教えていただき、
ありがとうございます!
Posted by old-island at 2011年02月04日 20:07
>old-island さん

こちらこそ、いつも読んでくださってありがとうございます!
Posted by 諏訪耕志 at 2011年02月04日 23:57
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